サンポールとネオナイスはどちらも同じ塩酸(9.5%配合)のトイレ用洗剤です。
塩酸の配合率だけで判断すると、100円ショップでも売られているネオナイスの方がお買い得ですが、実際の洗浄効果や除菌性能・使いやすさなど、何が違うのか比較してみました。
主な違いは以下の7つです。
- 界面活性剤の種類
- 除菌性能の差
- ノズルの形状が違う
- 価格は倍ほどの差がある
- 1回あたりの使用量が違う
- 液体の色が、透明と緑色
- 液体にとろみが、ある・ない
値段が高い分、単純にサンポールが優れていますが、使い方によってはネオナイスで十分な場合もあります。
本記事では、それぞれの違いを踏まえて、あなたに合う洗剤はどちらなのか?
洗剤を選ぶ判断基準になればと思います。
ちなみに、性能の差がめちゃくちゃあるわけではないため、サンポールの代用品としてネオナイスは使えます!
サンポールとネオナイスの特徴
サンポールの特徴
販売元は、蚊取り線香で有名な「KINCHO」になります。
古くから一般家庭で愛用されているトイレ用の洗剤ですが、洗浄力の高さから、近年YouTubeなどで用途外の使い方を紹介されており、メーカー公式では注意喚起を促されています。
サンポールは酸のチカラとマイナスイオンの相乗効果でトイレの黄ばみや尿石を化学分解して落とします。
含有成分には、塩酸(9.5%)を含み、界面活性剤などが含まれています。
また、その他にも成分が含まれており、下記は詳細です。
成分名称 | 機能名称 |
---|---|
水 | 溶剤 |
塩酸 | 洗浄成分 |
洗浄助剤 | 洗浄助剤 |
増粘剤 | 増粘剤 |
アルキルトリメチルアンモニウム塩 | 界面活性剤 |
香料 | 香料 |
着色剤 | 着色剤 |
以上のように塩酸・界面活性剤以外にも、様々入っています。

ネオナイスの特徴
アルコール除菌や虫ケア用品を販売している「フマキラー」が販売元の商品になります。
ネオナイスはダイソーなどの100円ショップで販売されており、サンポールと同様に塩酸が9.5%配合されています。
その他の成分には界面活性剤(ポリオキシアルキレンアルキルエエーテル)が入っており、着色料や香料は入っていません。

サンポールとネオナイスの違いは7つある
冒頭で挙げたとおり、主な違いは以下の7つです。
- 界面活性剤の種類
- 除菌性能の差
- ノズルの形状が違う
- 価格は倍ほどの差がある
- 1回あたりの使用量が違う
- 液体の色が、透明と緑色
- 液体にとろみが、ある・ない
下記に成分、価格、特徴、1回あたりの使用量などを比較しました。
品名 | サンポール | ネオナイス |
---|---|---|
画像 | ![]() | ![]() |
販売元 | KINCHO | フマキラー |
主成分 | 塩酸9.5% | 塩酸9.5% |
界面活性剤 | アルキルトリマチルアンモニウム塩 | ポリオキシエチレンアルキルフェルニエーテル |
その他の成分 | 洗浄助剤、増粘剤、香料、着色剤 | 記載なし |
除菌効果 | 99.99%除菌 ※すべての菌を除菌するわけではありません。 | 除菌・消臭効果あり |
効果 | 黄ばみ・尿石除去、黒ずみ除去 | 黄ばみ・尿石除去 |
使用量 | 便器内:1回2押し約20mL トイレタイル:液を5~6倍に希釈。水100mLに対し2押し。 | 便器に使用する際1回30ml程度 |
容量 | 500ml・800ml・1L・3L・5L | 500ml |
価格 | 209円(500mlの場合) | 110円 |
それぞれの違いに対して、下記で解説します。
界面活性剤の種類が違う(除菌性能・洗浄力の差)
サンポールにはアルキルトリメチルアンモニウム塩が含まれています。
陽イオン(カチオン)界面活性剤に分類され、特徴は固体表面に強く吸着し、柔軟性、帯電防止性、殺菌性などの性質があります。
そのため黄ばみ・尿石の汚れを落とすネオナイスとは違い、黒ずみ汚れにも効果があります。(各社ホームページ記載内容より:ネオナイス側には黒ずみに対しての記載なし)
また、99.99%除菌という高い除菌性能もあります。
対して、ネオナイスにはポリオキシエチレンアルキルエーテルが含まれています。
非イオン(ノニオン)界面活性剤と呼ばれる種類で、乳化剤や分散剤として主に使用されることがあり、除菌効果はあるものの、サンポールに比べると劣ります。
洗浄力の差は下記の実験動画をご覧ください。
動画から分かる通り、サンポールの方がやや洗浄力が高り理由は「洗浄助剤」が関係している可能性が高いです。
ノズルの形状が違う
サンポールのノズルは、特徴的なスミズミノズルを採用しており、ブラシが届きにくい便器のフチ裏まで液がかけやすいメリットがあります。

対して、ネオナイスのノズルは上向きの噴射口になっており、便器のフチ裏には少しかけづらくなっています。
価格・1回あたりの使用量が違う?
以下はどちらも500mlで比較した際の価格と1回あたりの使用量です。
品名 | サンポール | ネオナイス |
---|---|---|
1回の使用量 | 約20mL | 約30mL |
価格 | 209円 | 110円 |
上記を元に1本使いきるまでの使用回数と掃除1回あたりのコストを算出しました。
品名 | サンポール | ネオナイス |
---|---|---|
1本使い切るまでの回数 | 25回 | 16.6回 |
1回あたりのコスト | 8.36円 | 6.62円 |
このようにしてみると、実はほとんど変わらないことが分かります。
液体の色・香り、粘度が違う
最後に液剤の違いについて紹介します。
サンポールには増粘剤、香料、着色剤が含まれているため、ややとろみのある緑色の液体で、独特の匂いがあります。
この臭いは人によって好みが分かれますが、口コミ等を見ると苦手な方が多いようです。
また液体に色が付いているので、どこに使用したのかが判断しやすいメリットがあります。
対して、ネオナイスは無色透明で香りがなくシャバシャバの液体となっています。
粘度がないため、角度のある面では流れ落ちやすいため、工夫が必要です。
サンポールとネオナイスの口コミは?
サンポールの口コミ
便器のリムについた尿石が取れず諦めていましたが、これをかけてトイレットペーパーを貼り付けてしばらく放置しておいたら、びっくりするくらいきれいに落ちました。
Amazonレビュー
しかもこの効果の割に値段がめっちゃ安い。おすすめです。
加湿器の水垢にも、トイレにも、お風呂の排水溝まで綺麗さっぱり!!
Amazonレビュー
少量の原液でも汚れが綺麗に落とすことが出来て良かった
Amazonレビュー
色々な掃除用薬品を使用しても落ちなかった黒ずみがこれを使用したら綺麗さっぱり落ちた。サンポールって凄い。改めて実感。
Amazonレビュー
トイレに限らず
Amazonレビュー
玄関や強い黄ばみに対して効果的に働きかけてくれます。
普段なかなか汚れが落ちない箇所でもこちらを使えば大体落ちますが
臭いが強いので換気はした方がいいです。
トイレ以外にも洗面台や風呂場など色々な処に
Amazonレビュー
利用出来、安定の洗浄力を発揮するので一家に
1本常備しておいて損は無いかと思います。
ネオナイスの口コミ
- サンポール臭が少なくて使いやすい
- ノズルの先端がL字ではないので、便器のフチ周りに使えない
- 粘度がないのでイマイチ
- 頑固な汚れによく効く
- ノズル先端が垂直なので、容器側面に垂れることがある
使用方法と注意点
塩酸を含むサンポールとネオナイスは、塩素系洗剤と混ざると塩素ガスが発生し、呼吸困難や目の刺激などの健康被害を引き起こす可能性があります。
換気をおこない、肌や目に入らないように注意することも重要です。
まとめ:どちらを選ぶべきか?
サンポール・ネオナイスのそれぞれの特性を元に、それぞれに向いている方をまとめました。
サンポールがおすすめな方 | ネオナイスがおすすめな方 |
---|---|
洗浄力・除菌性能が高い方がいい方 洗剤の香りは気にしない方 便器のフチ裏にもしっかり使いたい方 角度のある面をしっかり洗浄したい方 洗剤の香りは気にしない方 便器のフチ裏にもしっかり使いたい方 | とにかく安く済ませたい方 液剤の粘度はシャバシャバでも気にしない方 サンポール臭が苦手な方 |
これらを元に、自身に合うのはどちらの洗剤なのか判断いただければと思います。
- 含有成分の塩酸はどちらも9.5%配合
- 価格はネオナイスが安い
- ネオナイスは香りと粘度が無い
- 1回あたりの使用量を考えると、価格の差はあまりない
- サンポールはとろみがあり、緑色の液体になっている
- 除菌性能はサンポールがやや高い
- 洗浄力はサンポールがやや高い
- ノズルの形状(使いやすさは)サンポールが勝る

