パストリーゼは危険?という不安や、食品に使える?の真偽、さらにペットが舐めても大丈夫?など、日常で気になる疑問は尽きません。
除菌目的で使ったのに効果なしと感じた体験談を見かける一方、お弁当にかける活用術が紹介されることもあります。
購入時のデメリットや偽物の見分け方、最適な使い方、コロナ対策での位置づけ、赤ちゃんや高齢者がいる家庭での配慮、入手先としてのコストコの活用可否、そして手に入らないときの代用の考え方まで、気になるポイントを整理します。
安全と効果を両立させるために必要な判断材料を、わかりやすくまとめました。
- パストリーゼの危険性と安全性
- 赤ちゃんやペット、食品やお弁当での実践的な注意点
- 偽物の見分け方や購入時のチェックポイント
- 代用品やコロナ対策での限界と使い分け

パストリーゼに危険性はあるのか?
- パストリーゼは危険?の真相を解説
- 食品に使える?安全性を確認
- ペットが舐めても大丈夫?注意点
- お弁当にかける際のポイント
- 効果なしと感じるケースとは
パストリーゼは危険?の真相を解説

パストリーゼ77はエタノールを主成分とする高濃度アルコール製剤で、製造元では食品添加物アルコール製剤としてのラインアップを公表しています。用途は広い一方で、エタノールは消防法上の危険物第4類アルコール類に分類され、引火点はおおむね13℃付近とされます。つまり常温でも蒸気に引火しやすいため、火気やスパーク源の近くでの使用・保管は避ける必要があります(出典:Dover 公式オンラインショップ製品ページ )。したがって、安全性は製品そのものの性質に加え、使う環境と手順の適否に大きく左右されます。
素材適合性にも留意が求められます。樹脂やゴム、皮革、塗装・ワックス面などは変色や白濁、ひび割れの恐れがあるため、目立たない箇所での試験噴霧とすぐの拭き取り、完全乾燥が推奨されます。これは製造元の注意喚起にも明記されています。
また、密閉空間での大量噴霧は、アルコール蒸気の吸入により気分不良を招くことがあるため、事前の換気や小分け使用が望ましいとされています。以上の前提から、可燃性・素材適合性・換気の三点を意識した手順が、リスク低減の基本軸といえます。
食品に使える?安全性を確認
食品に直接使えるのかは、多くの読者が最初に知りたい点です。製造元の案内では、食品添加物として認可されたタイプはパンや餅、果物、刺身、弁当箱などに直接噴霧できると説明されています。目的は主に除菌・防カビ・鮮度保持で、噴霧後は20秒ほど置いて揮発を待つ、必要最小限の量にとどめるなど、品質や風味への影響を抑える配慮が示されています。なお、厚生労働省は家庭での消毒に関して、エタノールは70%程度以上が目安とする情報を公表しており、食品や調理器具の衛生管理にも位置づけられています。
卵殻の取り扱いでは、二次汚染対策として殻表面への軽い噴霧や拭き取りが衛生上の一助になりますが、全面に過量噴霧するのではなく、調理直前に局所的に使うことが望ましいとされています。これは、卵由来の食中毒予防で厚生労働省が示す「衛生的な取扱いの徹底」の考え方と整合します(出典:厚生労働省 食中毒・ノロウイルス対策リーフレット)。食品へ使う場面では、局所テストと乾燥待機、使用量の最小化が風味と安全の両立につながります。
ペットが舐めても大丈夫?注意点

ット周りへの使用は、人と同じ基準をそのまま当てはめず、慎重な運用が求められます。食品添加物グレードといっても、動物の皮膚や口周りに直接噴霧する方法は推奨されません。実務的には、おもちゃやケージなどに対し、布に含ませて拭き取り、十分に乾燥させてから与えるのが無難です。揮発後の残留がごく少量であれば大きな影響は生じにくいとされていますが、連続的な多量摂取は避けるべきであり、換気を確保し、噴霧直後は近づけない運用が安心です。
また、ペットの個体差により、においや刺激に敏感な場合があります。そうした場合は、洗浄や熱湯消毒など、アルコール以外の方法に切り替える選択肢も有効です。素材適合性の観点では、ペット用品の多くに使われる樹脂やゴム、塗装面で変色・白濁が生じる可能性があるため、やはり目立たない箇所でのテストは欠かせません。以上を踏まえると、ペット領域では「直接噴霧を避ける」「拭き取りと乾燥」「換気の確保」が基本方針になります。
お弁当にかける際のポイント
弁当や作り置きにパストリーゼを使う方法は、家庭で広く取り入れられています。主な目的は、調理後から食べるまでの時間に細菌の繁殖を抑制し、食中毒リスクを下げることです。厚生労働省の統計によると、日本では夏季に細菌性食中毒の発生件数が高まる傾向があり(出典:厚生労働省)、弁当衛生の工夫は重要といえます。
具体的な使用方法としては、弁当容器やフタ、仕切りカップに軽く噴霧し、完全に乾かしてから食品を詰めるのが基本です。食品に直接使用する場合も、揮発を待ち、風味や食感に影響が出やすい食材には最小限にとどめるのが無難です。特に海苔やレタスなどの葉物、揚げ物など油分の多いおかずはアルコールが染み込みやすく、質感が変化する恐れがあります。
さらに、弁当全体の衛生管理では、パストリーゼだけに頼らず、調理器具や手指の洗浄、保冷剤や保冷バッグの活用、持ち運び時間の短縮など複合的な対策を組み合わせることが有効です。これにより、細菌増殖の抑制効果を高められます。弁当づくりにおいては「アルコールによる表面除菌」「温度管理」「清潔な調理」の三本柱で対策を行うことが、最も現実的かつ効果的です。
効果なしと感じるケースとは

パストリーゼを使っても効果がないと感じる背景には、いくつかの要因があります。まず、表面に油汚れやタンパク質などの有機物が残ったまま噴霧しても、アルコールは浸透できず、十分な除菌効果を発揮しにくいとされています。厚生労働省の資料でも「アルコールは有機物の存在下では効力が低下する」と説明されており(出典:厚生労働省 感染症予防の手引き )、まず洗浄を行ってから乾燥した状態で使用することが前提となります。
また、対象となる微生物の種類によっても効果が異なります。例えば、アルコールはエンベロープを持つインフルエンザウイルスや新型コロナウイルスに有効とされていますが、ノンエンベロープ型のノロウイルスなどには効果が限定的であると報告されています(出典:国立感染症研究所「ノロウイルス」)。そのため、消毒対象や目的に応じて、次亜塩素酸ナトリウムや加熱処理など別の方法を組み合わせる必要があります。
さらに、噴霧後に乾燥させずすぐに触ってしまう、再度汚染源に接触してしまうといった使い方の不備も「効かなかった」という印象につながりやすい要因です。以上を踏まえると、使用効果を最大限に引き出すには、洗浄・乾燥・対象適合性・乾燥時間の確保といった手順の見直しが不可欠です。
パストリーゼの危険性と正しい活用法
- デメリットとして考えられる点
- 偽物との見分け方と購入時の注意
- 正しい使い方と活用のコツ
- コロナ対策に使える場面と限界
- 赤ちゃんの周りで使用する場合の注意
- コストコで買う際の特徴と注意点
- 代用できる製品と比較
- パストリーゼの危険性を総括
デメリットとして考えられる点

パストリーゼには多くの利点がありますが、デメリットも存在します。代表的なのは、引火リスク、素材劣化、皮膚刺激、保管や移し替えに伴うトラブルです。消防庁の資料によると、エタノールの蒸気は空気より重く、床付近に滞留しやすい性質を持ち、わずかな火花でも爆発的に燃焼する危険があるとされています(出典:総務省消防庁 危険物データベース)。したがって、火気厳禁は絶対条件です。
素材への影響としては、樹脂やゴムの劣化、皮革製品や木材の変色が指摘されています。これはアルコールが可塑剤や油分を抽出するためで、乾燥やひび割れにつながります。皮膚刺激についても、厚生労働省はアルコールによる手荒れや皮膚乾燥を注意喚起しており、長期・頻繁な使用は手荒れの原因になり得ます(出典:厚生労働省 新しい生活様式に関する手引き)。
これらのデメリットを最小化するには以下のポイントが有効です。
- 火気や高温環境での使用を避ける
- 素材は目立たない場所でテストしてから使用する
- 使用時は換気を確保する
- 手荒れ防止には手袋や保湿ケアを併用する
- 移し替えはエタノール対応容器を使用し、ラベルを明記する
リスクと対策の整理
リスク | 想定場面 | 回避策の例 |
---|---|---|
引火 | キッチン・配線周り | 火気停止・冷却確認・換気 |
素材劣化 | 皮革・ゴム・樹脂・ワックス面 | 目立たない箇所で試験・拭き取り |
体調不良 | 密閉空間で多量噴霧 | 事前換気・小分け使用 |
誤使用 | 容器移し替え時 | エタノール対応容器・ラベル明記 |
このように、デメリットは正しい使い方を徹底することで回避可能なものが多いと整理できます。
偽物との見分け方と購入時の注意

パストリーゼは人気商品であるため、偽物や模倣品が市場に出回るケースが報告されています。これらは正規品に比べて成分や濃度が異なる可能性があり、期待される効果が得られないばかりか、安全性にも懸念が生じます。特にインターネット通販やフリマアプリでは注意が必要です。
確認すべきポイントは以下の通りです。
- 正規代理店や公式オンラインショップでの購入を優先する
- ラベルに製造元「ドーバー酒造株式会社」の記載があるかを確認する
- 成分表示にエタノール濃度(約77%)、緑茶抽出物、グリセリン脂肪酸エステルなど正規成分が記載されているか確認する
- ボトルやノズルの形状、印字の精細さ、ロット番号や製造日が正規品と一致しているかを見比べる
価格が極端に安い、ラベルの印刷が粗い、ノズル部分に違和感があるといった場合は要注意です。詰め替えを行う際にも、必ずエタノールに対応した容器を使用し、ラベルを明確に貼り直すことが、誤用や事故を防ぐ基本となります。厚生労働省も医薬品や消毒製品について、正規流通経路での購入を推奨しているため(出典:厚生労働省)、この点は消費者にとって特に重要です。
正しい使い方と活用のコツ
パストリーゼを効果的に活用するには、正しい手順を守ることが不可欠です。公式の案内によれば、使用の流れは「洗浄→乾燥→噴霧→乾燥」の四段階が基本とされています。汚れや油分が残ったままではアルコールの効果は弱まり、十分な除菌ができないためです。
具体的な活用例は以下の通りです。
- キッチン:まな板、包丁、シンクの排水口、冷蔵庫の棚やパッキンに噴霧し、清潔を維持
- 食品保存:パンや果物、餅に軽く噴霧してカビや細菌の増殖を防止
- 家庭内:ドアノブ、リモコン、スイッチなど手が触れやすい部分の衛生管理
- その他:靴箱や玄関マットのニオイ対策、窓ガラスや鏡の拭き上げによる防曇効果
電子機器は直接噴霧せず、布に含ませて拭く方法が推奨されます。また、木製品や塗装された表面では白濁や変色の恐れがあるため、必ず目立たない部分で試すことが必要です。こうした使用上の工夫によって、デメリットを避けつつ高い効果を引き出すことができます。
コロナ対策に使える場面と限界
新型コロナウイルス感染症の拡大以降、パストリーゼは家庭での感染対策に広く活用されました。アルコールは一般に、エンベロープ(外膜)を持つウイルスに対して有効であり、新型コロナウイルスもその一つとされています(出典:国立感染症研究所「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)」)。そのため、ドアノブやテーブル、キッチンカウンターなどの環境表面を除菌する目的での使用は効果的と考えられます。
一方で、万能ではありません。ノロウイルスのようなノンエンベロープウイルスには効果が限定的であることが知られており、その場合は次亜塩素酸ナトリウムなどの消毒方法が必要です。また、マスクに直接噴霧すると静電フィルターの性能低下が懸念され、再利用目的での使用は推奨されていません。
さらに、厚生労働省は感染対策の基本として手洗いと石けんによる衛生管理を重視しており、アルコール消毒は補助的な位置づけとされています。したがって、パストリーゼは家庭環境の除菌には有用ですが、感染予防の中心手段ではなく、基本的な生活習慣との併用が前提となります。
赤ちゃんの周りで使用する場合の注意
赤ちゃんの生活空間でパストリーゼを使用する場合には、特に慎重な取り扱いが必要です。赤ちゃんの皮膚や粘膜は大人よりも薄くデリケートであり、アルコールに対する感受性も高いとされています。そのため、赤ちゃんの手指や口元、肌に直接噴霧することは避けるべきです。公式な案内や育児関連の専門機関でも、哺乳瓶や乳首、おしゃぶりなどのベビー用品に使用する際には布にスプレーしてから拭き取る方法が推奨されています(出典:国立保健医療科学院)。
使用のポイントとしては以下の点が挙げられます。
- 噴霧した後は完全に乾燥させてから赤ちゃんに触れさせる
- 木製や塗装されたおもちゃは変色や劣化の恐れがあるため、使用前に必ず試験的に少量を噴霧して確認する
- 誤飲を防ぐため、保管場所は必ず手の届かない冷暗所に設定し、ラベルで飲用不可を明示する
- 使用時は換気を行い、一度に大量を噴霧しない
赤ちゃんの衛生管理には煮沸や専用消毒液など複数の方法があり、パストリーゼはその一選択肢に過ぎません。用途や対象物に応じて安全性を確認しながら適切に使うことが大切です。
コストコで買う際の特徴と注意点
パストリーゼは量販店でも取り扱われることがあり、特にコストコでは大容量ボトルや詰め替えパックをセットで販売している場合があります。メリットは、単価が下がりコストパフォーマンスに優れる点と、まとめ買いによって買い替えの手間が減る点です。
一方で、大容量製品は開封後の揮発や品質劣化のリスクが高くなります。エタノールは揮発性が非常に高く、密閉が不十分であれば短期間でも濃度が下がる恐れがあります。濃度が下がると除菌効果も低下するため、使い切れる量を見極めることが重要です。また、倉庫店とオンラインストアでは在庫や価格が異なることがあるため、事前に確認してから購入するのが効率的です。
保管方法としては以下が基本です。
- 容器は必ず立てて保管し、直射日光を避ける
- 高温になる車内やストーブ付近には置かない
- 詰め替えはエタノール対応のボトルを使用する
コストコで購入する場合は「大容量によるコスト削減」と「使用期限内に消費できるか」のバランスを考慮することがポイントです。
代用できる製品と比較

パストリーゼが手に入らない場合や、素材との相性を考慮したい場合には、代用品を検討することが有効です。市場には食品用アルコール製剤、飲食店向け衛生剤、手指消毒液、酸素系漂白剤などがあり、それぞれ特性と用途が異なります。
以下に比較表を示します。
製品例 | 主成分・濃度の目安 | 食品への使用 | 特徴 | 想定シーン |
---|---|---|---|---|
食品用アルコール製剤 | エタノール70〜80%前後 | 可(食品添加物表示あり) | 風味影響少・速乾 | 弁当や食品保存、器具除菌 |
飲食店向け衛生剤 | エタノール+有機酸など | 製品仕様に依存 | 広範囲の衛生対策に設計 | 業務用厨房や飲食店 |
手指消毒液 | エタノールまたは塩化ベンザルコニウムなど | 不可 | 皮膚に適した設計 | 手指の衛生管理 |
酸素系漂白剤 | 過炭酸ナトリウム | 不可 | つけ置き洗浄に適用 | 布製品や調理器具の除菌漂白 |
厚生労働省は「対象や目的に応じて適切な消毒方法を選ぶことが大切」と示しており、万能な消毒剤は存在しません。食品には食品用、手指には専用品、布や調理器具には漂白剤や煮沸など、状況ごとに複数の手段を組み合わせるのが現実的です。
パストリーゼの危険性を総括
以下はこの記事のまとめです。
- 高濃度アルコールで引火の恐れがあるため火気厳禁を徹底する
- 公式情報では食品添加物タイプは食品に直接噴霧可能とされる
- 噴霧後は揮発を待ち必要最小限の量にとどめる
- 樹脂や皮革ワックス面は変色白濁の恐れがあり事前試験が必須
- 密閉空間での大量噴霧は体調不良の恐れがあり換気が大切
- ペットや赤ちゃんの体に直接噴霧せず布拭きと乾燥を基本にする
- 弁当活用は容器と中身を分け乾燥時間を確保して使う
- 効果なしに感じる場合は洗浄乾燥手順と対象病原体を見直す
- 不織布マスクへの噴霧は性能低下の指摘があり避ける
- コロナ対策は手洗いなど基本手順と併用して位置づける
- 偽物対策は正規ルート購入とラベル成分ロット確認が有効
- 大容量購入時は使い切り期間を見込み高温直射を避けて保管
- 詰め替えはエタノール対応容器を用い内容物ラベルを明記する
- 代用品は食品用衛生剤や漂白剤など目的別に選択する
- 危険性の有無は対象素材環境手順次第で安全に活用できる
