お子さんの服やスモックに付いた絵の具の汚れを見て、「これは一体何で落ちるのだろう…」と頭を悩ませた経験はありませんか。特に時間がたったシミは頑固で、普通の洗濯ではなかなか落ちませんよね。
この記事では、水彩絵の具やアクリル絵の具など、絵の具の種類に応じた服の簡単な落とし方について、オキシクリーンを中心に詳しく解説します。
ウタマロで落とせるのかという疑問から、歯磨き粉やアルコールを使った裏技、さらにはオキシクリーンを使った絵の具パレットの洗浄方法まで、役立つ情報を網羅しています。もう絵の具汚れに悩む必要はありません。
- オキシクリーンを使った絵の具汚れの基本的な落とし方
- 水彩絵の具とアクリル絵の具、種類別の最適な対処法
- 時間がたった頑固な汚れへの効果的なアプローチ
- オキシクリーン以外の便利なアイテム活用術

絵の具が服に付いた際の落とし方。オキシクリーンが効果的
- 絵の具汚れは一体何で落ちる?
- 水彩絵の具の基本的な落とし方
- アクリル絵の具は落とし方が違う
- 時間がたった汚れは落ちるのか
- 子供のスモック汚れの落とし方
絵の具汚れは一体何で落ちる?

服に付いてしまった絵の具の汚れは、絵の具の種類によって落としやすさや対処法が大きく異なります。なぜなら、絵の具の成分がそれぞれ違うからです。
多くの小学校で使われる水彩絵の具は、主に「顔料」と「アラビアゴム」という水溶性の接着剤でできています。このため、乾いた後でも水に溶けやすく、比較的落としやすいのが特徴です。
一方、アクリル絵の具は「顔料」と「アクリル樹脂」でできています。アクリル樹脂は乾くと耐水性に変わる性質を持っているため、一度固まってしまうと水だけでは落ちなくなり、非常に頑固な汚れとなります。言ってしまえば、絵の具汚れを制するには、まずその種類を理解することが最初のステップになるのです。
絵の具の種類に関わらず、汚れは付いてから時間が経つほど落としにくくなります。可能な限り、汚れたらすぐに処置することが、衣類をキレイに保つための最も重要なポイントです。
水彩絵の具の基本的な落とし方
水彩絵の具は水溶性のため、基本的なアイテムで対処することが可能です。慌てずに手順を踏めば、きれいに落とせる可能性が高いでしょう。
まず、40~50℃の少し熱めのお湯を用意し、絵の具で汚れた部分を浸して汚れを緩めます。次に、汚れた部分に洗濯用の固形石鹸(アルカリ性のものが効果的)を直接こすりつけ、使い古しの歯ブラシなどで優しく叩くようにこすります。生地を傷めないよう、ゴシゴシと強くこするのは避けてください。
汚れがある程度落ちたら、水かお湯でしっかりとすすぎます。シミが残っている場合は、この工程を何度か繰り返してみてください。これだけでも多くの水彩絵の具汚れは薄くなります。
基本的な方法で落ちない場合は、後述する酸素系漂白剤(オキシクリーンなど)でのつけ置き洗いが非常に有効です。諦める前にぜひ試してみましょう。
アクリル絵の具は落とし方が違う

アクリル絵の具の汚れは、乾く前と乾いた後で対処法が全く異なります。乾いて耐水性になってしまうと非常に手強いため、スピード勝負だと覚えておきましょう。
乾く前の対処法
まだ絵の具が乾いていない状態であれば、水彩絵の具と同じように対処できる可能性があります。ぬるま湯に粉末洗剤を溶かし、汚れた部分を優しくもみ洗いしてください。その後、酸素系漂白剤を入れたお湯に1時間ほどつけ置きし、通常通り洗濯します。
乾いてしまった後の対処法
乾いて固まったアクリル絵の具には、まず樹脂を溶かすためのアプローチが必要です。家庭にあるものでは、クレンジングオイルや除光液が使えます。
汚れた部分とは反対の面に不要な布を当て、汚れに直接クレンジングオイルなどを塗り込みます。そして、歯ブラシで優しく叩き、汚れを下の布に移していくイメージで作業を進めてください。汚れが浮いてきたら、洗剤でもみ洗いをしてすすぎます。
クレンジングオイルや除光液は、衣類の繊維を傷めたり、色落ちさせたりする可能性があります。必ず目立たない場所で試してから、自己責任で行うようにしてください。大切な衣類の場合は、プロのクリーニング店に相談するのが最も安全です。
水彩絵の具とアクリル絵の具の落とし方の違いを、下の表で確認しておきましょう!
絵の具の種類 | 特徴 | 基本的な落とし方 |
---|---|---|
水彩絵の具 | 水溶性で乾いても水に溶けやすい | お湯と固形石鹸、歯ブラシでのこすり洗い |
アクリル絵の具 | 乾くと耐水性になり水で落ちない | 乾く前は洗剤、乾いた後はオイル等で溶かす |
時間がたった汚れは落ちるのか
「汚れに気づくのが遅れてしまった…」そんな時間がたった絵の具汚れも、諦めるのはまだ早いです。確かに落としにくくはなりますが、適切な方法で根気よく対処すれば薄くできる可能性があります。
時間がたった汚れには、酸素系漂白剤のつけ置きが最も効果的です。40~60℃のお湯に規定量の酸素系漂白剤(オキシクリーンなど)をよく溶かし、衣類を2時間から最大6時間ほどつけ置きします。つけ置き後、汚れた部分を軽くもみ洗いしてから、通常通り洗濯機で洗濯してください。
前述の通り、アルコールには絵の具の汚れを浮かせる効果も期待できます。つけ置きの前に、消毒用アルコールジェルなどを汚れた部分に塗り込んでおくと、さらに洗浄効果が高まる場合があります。
子供のスモック汚れの落とし方

幼稚園や保育園で使うスモックは、絵の具だけでなく、食べこぼしや泥など様々な汚れが付着します。スモックは汚れるためのものと割り切りつつも、定期的にお手入れすることで気持ちよく使えます。
スモックのしつこい汚れには、やはりオキシクリーンを使った「オキシ漬け」が最適です。週末にまとめてつけ置き洗いする習慣をつけると、汚れの蓄積を防げます。ただし、スモックの素材によっては高温のお湯や漂白剤が使えない場合もあるため、洗濯を始める前には必ず洗濯表示タグを確認してください。
洗い替えのスモックを2〜3枚用意しておくと、1枚を毎日洗濯する必要がなくなり、生地の傷みを軽減できます。また、食事用と遊び用で使い分けるのも衛生面でおすすめです。

絵の具が服に付いた際の落とし方。オキシクリーン以外の裏技
- 汚れはウタマロで落とせる?
- 歯磨き粉を使った簡単な落とし方
- アルコールを使った落とし方
- オキシクリーンで絵の具パレットも綺麗に
- 絵の具が服に付いた際の落とし方。オキシクリーンの活用法を総括
汚れはウタマロで落とせる?
「ウタマロ石けん」は絵の具汚れにも非常に高い効果を発揮します。特に、泥汚れや食べこぼしなど、子供の衣類にありがちな頑固な汚れに強いことで知られています。
ウタマロ石けんは弱アルカリ性で、通常の洗濯洗剤とは異なる成分で汚れにアプローチするため、これまで落ちなかったシミにも効果が期待できるのです。使い方は簡単で、汚れた部分をしっかりとお湯で濡らした後、ウタマロ石けんを緑色がつくまで直接こすりつけます。その後、しっかりともみ洗いし、必要であれば歯ブラシで軽くこすってからすすいでください。特に水彩絵の具の汚れには効果てきめんです。
歯磨き粉を使った簡単な落とし方

意外なアイテムですが、「歯磨き粉」も絵の具汚れに使える裏技の一つです。これは、多くの歯磨き粉に含まれている「研磨剤」の力を利用する方法になります。
研磨剤が、繊維に固着した絵の具の粒子を物理的に削り取ることで汚れを落とす仕組みです。まず汚れた部分をお湯で予洗いし、絵の具がついている箇所に歯磨き粉を少量つけて、歯ブラシで優しくこすります。その後、水で洗い流し、石鹸などでもみ洗いをして仕上げてください。
この方法は、研磨剤が含まれていないジェルタイプや子供用の歯磨き粉では効果が期待できません。また、強くこすりすぎると生地を傷つけたり、毛羽立たせたりする原因になるため、力加減には十分注意が必要です。
アルコールを使った落とし方
消毒用の「アルコールジェル」も、絵の具の汚れ落としに役立ちます。アルコールには、絵の具に含まれる樹脂成分を分解し、汚れを浮き上がらせる効果があるからです。
まず、汚れてしまった部分の下に不要なタオルを敷きます。これは、汚れが他の場所に移るのを防ぐためです。次に、消毒用アルコールジェルを汚れに直接塗り、指でトントンと優しくなじませましょう。
その後、酸素系漂白剤と重曹を1:1で混ぜたペーストをティッシュなどに取り、汚れ部分を叩いていくと、汚れが下のタオルに移っていきます。ある程度汚れが落ちたら、熱めのシャワーで洗い流し、通常通り洗濯します。
オキシクリーンで絵の具パレットも綺麗に

オキシクリーンの活躍の場は、衣類だけにとどまりません。カピカピに固まった絵の具がこびりついたパレットの洗浄にも絶大な効果を発揮します。
やり方は非常に簡単です。バケツや洗面器に40~60℃のお湯を張り、オキシクリーンを溶かします。そこに汚れたパレットを入れ、30分~1時間ほどつけ置きするだけです。時間が経つと、固まっていた絵の具が自然に浮き上がり、ほとんどこすらなくてもスルッと落ちるようになります。
メラミンスポンジで強くこする方法もありますが、パレットの表面に細かい傷がつき、その傷に絵の具が入り込んでかえって汚れが落ちにくくなる原因にもなります。オキシ漬けなら、パレットを傷つけることなく楽にきれいにできるのでおすすめです。
絵の具が服に付いた際の落とし方。オキシクリーンの活用法を総括
以下はこの記事のまとめです。
- 服についた絵の具汚れは種類によって落とし方が異なる
- 水彩絵の具は水溶性で比較的落としやすい
- アクリル絵の具は乾くと耐水性になり非常に頑固になる
- 汚れ落としの基本は「できるだけ早く対処する」こと
- 時間がたった汚れにはオキシクリーンのつけ置きが効果的
- オキシクリーンは40~60℃のお湯で溶かすと最も効果を発揮する
- 水彩絵の具にはお湯と固形石鹸での部分洗いが有効
- アクリル絵の具は乾く前に処理するのが重要
- 乾いたアクリル絵の具にはクレンジングオイルなどが使える
- ウタマロ石けんは絵の具汚れに高い洗浄力を示す
- 研磨剤入りの歯磨き粉は裏技として使える場合がある
- アルコールジェルは汚れを浮かせる効果が期待できる
- 子供のスモック汚れもオキシ漬けで定期的にリセットする
- オキシクリーンは絵の具パレットの洗浄にも大変便利
- 大切な衣類や落ちない汚れはクリーニング店に相談する
