最近買ってはいけない洗濯洗剤のリストや、体に良くない成分一覧といった情報に関心が集まっています。特に、柔軟剤にマイクロプラスチックは入ってる?という疑問や、アタックやラボンの柔軟剤など市販の人気製品の成分が気になっている方も多いでしょう。
マイクロカプセルに入っているものや、その安全性が注目される中、マイクロカプセル不使用で安い製品や、不使用の洗濯洗剤の洗浄力についても知りたいところです。
この記事では、入っていない洗濯洗剤や入っていない柔軟剤の具体的な商品名を挙げながら、低刺激で体に優しい界面活性剤の選び方まで、あなたの疑問に答えていきます。
- マイクロカプセルの役割と健康・環境への懸念点
- マイクロカプセル不使用の洗濯洗剤・柔軟剤の具体的な商品名
- 市販製品(アタック、ラボンなど)の成分傾向
- 安全な洗剤を選ぶための成分(界面活性剤など)の見分け方
マイクロカプセル不使用の洗濯洗剤が注目される理由
- マイクロカプセルに入っているものとは?
- 柔軟剤にマイクロプラスチックは入ってる?
- 体に良くない成分一覧とリスク
- 買ってはいけない洗濯洗剤の成分
マイクロカプセルに入っているものとは?

マイクロカプセルとは、目に見えないほど小さなカプセル(粒子)の中に、特定の成分を閉じ込める技術のことです。洗濯洗剤や柔軟剤においては、主に香料を長持ちさせる目的で使われています。
衣類に付着したカプセルが、摩擦などの刺激で弾けることにより、閉じ込められていた香りが少しずつ放出される仕組みです。これにより、「触れるたびに香る」「香りが一日中続く」といった効果が生まれます。
マイクロカプセルは、中身である「芯物質(香料など)」と、それを覆う「壁物質」で構成されています。この壁物質の素材として、ウレタン樹脂やメラミン樹脂といったプラスチックが使用されることがあり、これが環境問題として懸念されています。
また、香料以外にも、殺虫剤や医薬品など、様々な物質をカプセル化する技術として広く利用されています。
柔軟剤にマイクロプラスチックは入ってる?

「柔軟剤にマイクロプラスチックが入っているか」という疑問は、多くの場合、前述のマイクロカプセルの壁材のことを指しています。
結論から言うと、壁材にプラスチックを使用したマイクロカプセル(香りカプセル)が配合されている製品は存在します。これらのカプセルは非常に小さく、洗濯排水と共に下水処理場をすり抜け、河川や海に流出する可能性が指摘されています。
海に流出したプラスチック製のカプセルは、自然界で分解されにくいため「マイクロプラスチック」として環境中に残留します。これが海洋汚染の一因となると考えられているのです。
海に流出したマイクロプラスチックを、魚などの海洋生物がエサと間違えて摂取してしまうことが懸念されています。これにより、生態系全体、ひいては食物連鎖を通じて人間の健康にも影響が及ぶ可能性がゼロではないとされています。
このような理由から、環境負荷を減らすために、あえてマイクロカプセル不使用の製品を選ぶ人が増えています。
体に良くない成分一覧とリスク

洗濯洗剤を選ぶ際、香りの持続性だけでなく、成分の安全性にも目を向ける必要があります。特に敏感肌の方や小さなお子様がいるご家庭では、注意したい成分がいくつか存在します。体に良くない、あるいは刺激になる可能性があるとされる成分の代表例をまとめます。
注意したい成分 | 主な用途 | 懸念されるリスク |
石油系合成界面活性剤 (LAS、SLESなど) | 洗浄成分 | 洗浄力が強い反面、肌の皮脂を取りすぎることがあり、皮膚の乾燥や肌荒れの原因になる可能性が指摘されています。 |
蛍光増白剤(蛍光剤) | 衣類を白く見せる成分 | 染料の一種であり、洗浄力とは無関係です。肌に残留した場合、敏感な肌には刺激となることがあります。特にベビー衣類への使用は避けることが推奨されます。 |
合成香料 | 香りづけ | 強い香りが、人によっては頭痛や吐き気を引き起こす「香害」の原因となることがあります。化学物質過敏症(MCS)のリスクも指摘されています。 |
防腐剤(パラベンなど) | 品質保持 | 製品の腐敗を防ぎますが、アレルギー反応の原因となる可能性が報告されています。 |
着色料(タール系など) | 見た目の装飾 | 洗濯機能には不要な成分であり、皮膚への刺激やアレルギーの原因となる可能性があります。 |
もちろん、これらの成分が配合されているからといって、全ての人に問題が起こるわけではありません。しかし、原因不明の肌荒れやまぶたの腫れなどに悩んでいる場合、毎日使う洗剤の成分を見直してみる価値はあります。
買ってはいけない洗濯洗剤の成分
「買ってはいけない洗濯洗剤」という表現は、特定の雑誌の検証記事や、化学物質過敏症(MCS)の方々の視点から使われることがあります。これらは、特定の製品を非難するというよりも、特定の成分構成に注意を促す意味合いが強いです。
特に注意が促されやすいのは、以下の特徴を持つ製品です。
1.香りが異常に強く、持続するもの
「香害」という言葉に代表されるように、強い合成香料や、その香りを長時間持続させるためのマイクロカプセルは、最も避けられる傾向にある成分の一つです。衣類に残ったカプセルが放出する化学物質が、頭痛やアレルギー様の症状を引き起こす原因になると考える人が増えています。
アリエールやボールドのジェルボールタイプは、その手軽さや洗浄力で人気がある一方、香りの強さから化学物質に敏感な方からは避けられることがあります。
2.洗浄成分以外の添加物が多いもの
前述の「体に良くない成分一覧」で挙げた、蛍光増白剤、合成香料、着色料、防腐剤などを多く含む製品です。洗浄力とは直接関係のない成分が、肌トラブルやアレルギーのリスクを高める可能性があるためです。
トップクリアリキッドやアタックZEROの一部製品も、その高い洗浄機能の半面、配合されている成分が敏感な人には合わない場合があります。
結局のところ、「買ってはいけない」かどうかは個人の体質や価値観によります。しかし、成分表示をよく確認し、「香りが強すぎないか」「不要な添加物が入っていないか」を基準に選ぶことが、リスクを避ける第一歩となります。
マイクロカプセル不使用の洗濯洗剤の選び方
- アタックやラボンの柔軟剤の成分
- 低刺激で体に優しい界面活性剤
- 不使用の洗濯洗剤 洗浄力の比較
- 市販で買えるマイクロカプセル不使用で安い製品
- 入っていない洗濯洗剤と柔軟剤リスト
- マイクロカプセルを使用した洗濯洗剤の商品名
- まとめ:マイクロカプセル不使用の洗濯洗剤の選び方
アタックやラボンの柔軟剤の成分
マイクロカプセルの有無を気にする際、人気の「アタック」シリーズや「ラボン」の柔軟剤はどうなのか、気になる方も多いでしょう。
ラボンの柔軟剤
ラボンの公式サイトでは、「柔軟剤、柔軟剤入り洗剤ともに、マイクロカプセルは使用しておりません」と明記されています。(参照:ネイチャーラボ公式サイト FAQ)
ラボンは高級感のある香りが特徴ですが、マイクロカプセルに頼らずに香りを衣類に残す処方を採用しているため、カプセル不使用の製品を選びたい方にとって分かりやすい選択肢の一つです。
アタックシリーズ(洗濯洗剤)
一方、花王の「アタック」シリーズは、製品ラインナップによって対応が異なるようです。
アタックゼロの例
アタックゼロは、高い洗浄力で人気の製品です。マイクロカプセルの使用について様々な情報がありますが、花王は、一部の製品で香りを長持ちさせる技術を採用しているものの、その安全性や環境への影響(水に溶ける素材の使用など)について公式サイトで説明しています。(参照:花王公式サイト)
特に「アタックZERO パーフェクトスティック」のような、「香りが続く」ことを強調した製品には、香りを閉じ込める技術が使われている可能性が高いです。対照的に、標準のレギュラータイプなどは、洗浄力を最優先しており、強い香りを付与するカプセルは使用されていない可能性が考えられます。
このように、同じブランドでも製品のコンセプトによって成分は異なります。「香りの持続性」を強くアピールしている製品は、マイクロカプセル使用の可能性を考慮するとよいでしょう。
低刺激で体に優しい界面活性剤

洗濯洗剤の洗浄力の主役は「界面活性剤」です。マイクロカプセルを避けることに加え、この界面活性剤の種類にこだわることも、肌への優しさを追求する上で非常に重要です。
一般的に、石油系合成界面活性剤よりも、以下のような天然由来や低刺激性の界面活性剤が体に優しいとされています。
界面活性剤の分類 | 成分表示名の例 | 特徴 |
石けん系 | 「純石けん分」「脂肪酸ナトリウム」「脂肪酸カリウム」 | 昔ながらの洗浄成分です。洗浄力が高く、生分解性に優れ、肌に優しいとされています。ただし、石けんカスが残りやすいという側面もあります。 |
アミノ酸系 | 「ココイルグルタミン酸Na」「ラウロイルメチルアラニンNa」 | 非常に低刺激で、しっとりとした洗い上がりが特徴です。ベビー用製品にもよく使われますが、洗浄力は比較的マイルドです。 |
植物(ヤシ油など)由来 | 「アルキルグリコシド」「ショ糖脂肪酸エステル」 | ヤシノミやとうもろこしなど、植物由来の成分です。低刺激で環境負荷が低いとされています。 |
両性界面活性剤 | 「コカミドプロピルベタイン」 | 洗浄力を補助し、泡立ちを良くする目的で使われます。単体では低刺激です。 |
洗剤の裏面にある「成分」欄を見て、界面活性剤の%の横にどのような名称が書かれているかを確認する習慣をつけると、より自分に合った低刺激な製品を選びやすくなります。
不使用の洗濯洗剤 洗浄力の比較
「マイクロカプセル不使用の洗剤は、洗浄力が弱いのでは?」と心配されるかもしれませんが、一概にそうとは言えません。洗浄力は、配合されている界面活性剤の種類や、アルカリ剤などの助剤によって決まります。
不使用洗剤の主なタイプと洗浄力
- 石けん系(arau.、シャボン玉スノールなど) > 石けん(純石けん分)は、高い洗浄力を持っています。特に皮脂汚れや油汚れに強く、しっかり洗いたい人に向いています。ただし、水の硬度によっては泡立ちが左右されたり、石けんカスが残ったりすることがあります。
- 植物由来の合成界面活性剤(ヤシノミ洗剤、さらさなど) > ヤシノミ由来の洗浄成分などは、肌への優しさと十分な洗浄力を両立させている製品が多いです。石油系に劣らない洗浄力を持ちながら、環境への負荷も低いのが特徴です。
- アルカリ剤系(セスキプラス、海へ…など) > セスキ炭酸ソーダや酵素の力(アルカリ)で汚れを分解するタイプです。界面活性剤不使用、またはごく少量しか配合していない製品もあります。皮脂汚れや血液汚れに強いですが、泥汚れのような固形の汚れは苦手な場合があります。
このように、マイクロカプセルの有無と洗浄力は直接関係ありません。**「ヤシノミ洗たく洗剤」や「とみおかクリーニング」**の洗剤のように、プロユースや高い洗浄力を謳う不使用製品も多く存在します。
市販で買えるマイクロカプセル不使用で安い製品

毎日使うものだからこそ、価格も重要です。ドラッグストアやスーパーなど、市販で手軽に購入でき、かつ経済的なマイクロカプセル不使用の選択肢も増えています。
代表的な市販・低価格な不使用製品
- サラヤ ヤシノミ洗たく洗剤 > ヤシノミ由来の植物性洗浄成分を使用し、無香料・無着色です。洗浄力も高く評価されており、多くのドラッグストアで取り扱いがあります。
- P&G さらさ > 蛍光剤・漂白剤・着色料が無添加であることを特徴としています。優しい香りがありますが、カプセルは不使用とされています。赤ちゃん用としても人気です。
- SARAYA arau.(アラウ) > 100%植物性の石けん洗剤です。天然ハーブのほのかな香りで、柔軟剤なしでもふっくら仕上がるとされています。
- ミヨシ石鹸・シャボン玉石けん > 古くからある無添加石けんメーカーの製品です。液体タイプや粉末タイプがあり、価格も比較的安価です。
- プライベートブランド(PB)製品 > セブンプレミアムやトップバリュなど、各社のプライベートブランドにも「無香料」「無添加」を謳ったシンプルな洗濯洗剤があり、これらはカプセル不使用で安価な選択肢となります。
環境や健康への配慮をうたった製品は高価なイメージがあるかもしれませんが、国内メーカーの定番商品やPB製品を探せば、マイクロカプセル不使用で安い製品を見つけることは十分に可能です。
入っていない洗濯洗剤と柔軟剤リスト
マイクロカプセルが「入っていない」ことを公表している、または成分構成上含まれないと考えられる洗濯洗剤と柔軟剤の代表例をリストアップします。製品選びの参考にしてください。
メーカーが成分をリニューアルする場合もあるため、購入前にはご自身でパッケージや公式サイトを確認することをおすすめします。
マイクロカプセルが入っていない洗濯洗剤
ブランド名 | 商品名(例) | 主な特徴 |
サラヤ | ヤシノミ洗たく洗剤 | 植物由来、無香料、無着色 |
P&G | さらさ | 蛍光剤・漂白剤・着色料無添加 |
SARAYA | arau.(アラウ) | 純石けん成分、天然ハーブ |
がんこ本舗 | 海へ…Fukki | 生分解性が高い、少量でOK |
エコベール | エコベール ゼロ | 植物由来、無香料、無着色 |
ソネット | ナチュラルウォッシュリキッド | オーガニック認証、植物・ミネラル由来 |
ecostore | ランドリーリキッド | 植物・ミネラル由来、各種香りあり |
ミヨシ石鹸 | お肌のための洗濯用液体せっけん | 無添加、純石けん |
シャボン玉石けん | シャボン玉スノール | 無添加、純石けん |
マイクロカプセルが入っていない柔軟剤
ブランド名 | 商品名(例) | 主な特徴 |
花王 | ハミング LINNE(リンネ) | 無香性、低刺激設計 |
ライオン | ソフラン プレミアム消臭0 | 微香/無香、カプセル無添加を明言 |
NSファーファ | ファーファ Free& (フリーアンド) | 無香料、香料・着色料0 |
ネイチャーラボ | ランドリン ボタニカル | 植物由来、カプセル不使用 |
ネイチャーラボ | ラボン(全般) | カプセル不使用を明言 |
サラヤ | ヤシノミ柔軟剤 | 植物由来、ノンシリコン |
太陽油脂 | PAX NATURON(パックスナチュロン) | 石けん洗濯用リンス(クエン酸) |
マイクロカプセルを使用した洗濯洗剤の商品名
マイクロカプセルの有無に関して、以下のような洗濯洗剤や柔軟剤の商品名が含まれていました。
【不使用、または不使用の可能性が高いとされる製品】
- ラボン (Lavons):メーカーが不使用を明言しています。
- ランドリン (Laundrin):特に「ボタニカル」シリーズは不使用とされています。
- ファーファ (FaFa):基本的にマイクロカプセルを使用しない製品が多いとされています。特に「Free&」は無香料・無添加です。
- さらさ (Sarasa):P&G製品ですが、無添加・低刺激設計でカプセルは不使用とされています。
- ヤシノミ洗剤 / 柔軟剤:サラヤの製品で、環境と肌への優しさを重視し、カプセルは使用していません。
- arau. (アラウ):サラヤの石けん洗剤ブランドで、カプセルは不使用です。
- ソネット (Sonett) / エコベール (Ecover):ヨーロッパのオーガニック・エコ洗剤ブランドで、カプセルは使用していません。
【使用の可能性が高い、または議論される製品】
- レノア (Lenor):香りの持続性を特徴とし、マイクロカプセル技術を積極的に使用している代表的なブランドとされています。
- ハミング (Humming):製品によりますが、「香りが続く」タイプは使用の可能性が高いです。ただし「LINNE」など不使用製品も展開しています。
- アタック (Attack):花王の製品。アタックゼロの「パーフェクトスティック」など、香りの持続を謳う製品はカプセル技術が使われていると見られます。
- アリエール / ボールド:P&Gの製品。特にジェルボールタイプは香りの強さから、カプセル技術が使用されていると認識されています。
上記はあくまでデータベース上の分類であり、各メーカーは日々製品をリニューアルしています。**「香りが続く」「触れて香る」**といった宣伝文句がある場合は、マイクロカプセル技術が使われている可能性を考慮するのが賢明です。
まとめ:マイクロカプセル不使用の洗濯洗剤の選び方
マイクロカプセル不使用の洗濯洗剤を選ぶためのポイントを、下記にまとめます。
- マイクロカプセルは主に香料を長持ちさせる技術
- 壁材にプラスチックが使われると環境汚染の懸念がある
- 強い香りが化学物質過敏症や香害の原因になる可能性も指摘される
- 「買ってはいけない」とされる洗剤は香料や添加物が多い傾向
- ラボンの柔軟剤はメーカーがマイクロカプセル不使用を明言
- アタックシリーズは香りを強調する製品でカプセル使用の可能性
- 花王はアタックゼロのカプセルの安全性や生分解性について説明
- 肌に優しいのは石けん系やアミノ酸系の界面活性剤
- 不使用洗剤でも石けん系や植物由来系は高い洗浄力を持つ
- アルカリ系(セスキ)洗剤は界面活性剤不使用でも皮脂に強い
- 市販で安い製品なら「さらさ」「ヤシノミ洗剤」が代表的
- 「arau.」や「ミヨシ」「シャボン玉石けん」も手頃な選択肢
- プライベートブランドの無香料製品も狙い目
- 不使用柔軟剤には「ハミングLINNE」や「ファーファFree&」がある
- 製品パッケージの「香りが長続き」「触れて香る」は注意信号