カーテンに付いたカビを取るために、キッチンハイターで何とかできないかと悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
この記事ではキッチン泡ハイターやカビキラーの使い分け、簡単に試せる手順からカビがひどいケースの対処までを体系的に解説します。
合わせてレース生地がボロボロにならないための注意点や、話題になった家事えもんのテクニック、再発を防ぐハイターつけおきのコツも紹介します。
- キッチンハイターの適用範囲と安全な使い方
- レースや色柄物での代替手段と注意点
- 黒カビが取れないときの段階別対処
- 泡タイプや家事えもん流の具体手順

カーテンのカビ取りにキッチンハイターを使用する前に知っておきたいこと
- カーテンをハイターで洗ってもいい?
- カーテンの黒カビの落とし方
- レースカーテンのカビの落とし方
- レースカーテンにハイター使用でボロボロになることを注意
- カーテン ハイターつけおきで効果的に洗う
- カーテンのカビ取りにカビキラーは使える?
カーテンをハイターで洗ってもいい?

カーテンをハイターで洗えるかどうかは、素材・色柄・洗濯表示の有無によって大きく左右されます。一般的に、白いポリエステル製や綿素材のカーテンで、洗濯表示に「塩素系漂白剤使用可」と明記されている場合は、適切な希釈を守れば使用が可能とされています。塩素系漂白剤の主成分である次亜塩素酸ナトリウムは強い酸化力を持ち、黒カビの色素や菌糸を分解する力があります(出典:花王公式)。
ただし、色柄物のカーテンや繊維がデリケートなレース生地は、塩素系漂白剤の使用によって退色・繊維劣化が起こりやすく、注意が必要です。特に長時間のつけおきや高濃度の使用は、生地の破損や黄変を引き起こす恐れがあります。そのため、使用する場合は以下の手順が推奨されます。
- 洗濯表示で「塩素系漂白剤可」を確認する
- 目立たない箇所で色落ちテストを行う
- バケツや洗面台に水を張り、キャップ約1杯を5Lで薄める
- 30分以内を目安に短時間で処理する
- 使用後は必ず十分にすすぐ
また、塩素系漂白剤は酸性洗浄剤と混合すると有毒ガスが発生するため、絶対に併用してはいけません。作業中は必ず換気を行い、手袋を着用するなど安全対策を徹底することが大切です。要するに、条件を満たす白物カーテンに限定すれば、ハイターの使用は効果的であると考えられます。
カーテンの黒カビの落とし方
カーテンの黒カビは、表面の汚れだけでなく繊維内部に根を張る性質があり、通常の洗剤では完全に取り除けない場合があります。そのため、段階的なアプローチが推奨されます。
まず、掃除機やブラシでホコリや表面の汚れを除去した後、酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウムや過酸化水素系)を使用したぬるま湯つけおきを行います。酸素系漂白剤は発泡作用で汚れを浮かせる働きがあり、色柄物やデリケートな生地にも比較的安全に使用できます。温度は30〜50℃のぬるま湯で効果が高まり、つけおき時間は15〜30分が目安とされています。
白物カーテンの場合は、酸素系漂白剤で落ちきらない黒カビに対して、塩素系漂白剤を短時間で併用する方法も有効です。塩素系は強い漂白力を持つため、即効性が期待できます。ただし、使用時間は30分以内にとどめることが推奨されており、放置すると生地が弱くなりやすいとされています。
最後に、十分なすすぎと短時間脱水を行い、吊り干しすることでシワや型崩れを防ぐことができます。以上を踏まえると、黒カビの落とし方は「酸素系で全体をケアし、白物には塩素系を短時間で追加」という流れが現実的です。
漂白剤のタイプ比較
種類 | 主成分 | 向くカーテン | つけおき目安 | におい | 色落ちリスク | 注意点 |
---|---|---|---|---|---|---|
塩素系 | 次亜塩素酸ナトリウム | 白物・無地 | 約30分以内 | 強い | 高い | 酸性剤と混ぜない・必ず換気 |
酸素系 | 過炭酸ナトリウム等 | 色柄物・レース | 15〜30分 | 穏やか | 低い | 30〜50℃のぬるま湯で使用が効果的 |
この比較から分かる通り、漂白剤の選び方は「カーテンの色柄・素材・汚れの程度」によって変わるため、事前の見極めが最も大切です。
レースカーテンのカビの落とし方

レースカーテンは、繊細な編み構造を持ち、摩擦や薬剤によるダメージを受けやすい特徴があります。そのため、黒カビの除去には慎重なアプローチが求められます。
軽度のカビであれば、酸素系漂白剤を使用したぬるま湯つけおきが有効です。30〜40℃のぬるま湯に漂白剤を溶かし、30分程度浸けることでカビの原因菌を抑制できます。部分的に汚れが残る場合は、指先で軽く押し洗いをする方法が適しています。強くこすりすぎると繊維がほつれる可能性があるため注意が必要です。
また、レースカーテンは脱水に弱く、長時間の脱水は繊維の伸びや破損につながります。洗濯機を使用する場合は短時間脱水にとどめ、できれば水気を切ってそのままカーテンレールに吊るし、自然乾燥するのが理想的です。陰干しを選ぶことで、直射日光による黄変や劣化も防ぐことができます。
加えて、日常的な結露対策や換気を行うことで、再発を防ぐことが可能です。環境を改善することは、漂白剤での処理と同じくらい再発防止のために欠かせないポイントとなります。レースカーテンにおいては「優しい洗浄と適切な乾燥」が何よりも大切だと考えられます。
レースカーテンにハイター使用でボロボロになることを注意
レースカーテンに塩素系漂白剤を使用すると、短期間で効果を発揮する一方で、繊維の劣化や変色のリスクが高まります。特にポリエステルやナイロンといった合成繊維でも、長時間の塩素系漂白処理は分子結合を壊し、強度低下につながるとされています(出典:日本繊維製品消費科学会資料)。その結果、わずか数回の処理でレースがボロボロになり、裂けやほつれを引き起こすケースが少なくありません。
また、経年劣化が進んだレースカーテンは、もともと繊維の弾力や耐久性が低下しているため、通常の濃度であっても破損リスクが高まります。例えば、5年以上使用しているカーテンでは、漂白剤による処理が原因で黄変や繊維切断が発生することがあるため注意が必要です。
したがって、レースカーテンに塩素系漂白剤を使用する場合は以下の条件を厳守することが前提となります。
- ・希釈濃度を守り、原液は絶対に使用しない
- ・30分以内の短時間つけおきにとどめる
- ・使用後は即座に十分なすすぎを行う
ただし、実際には酸素系漂白剤を主体に用い、塩素系は「どうしても落ちない黒カビに対する最終手段」として考えるのが妥当です。レース素材を長く清潔に保ちたい場合は、塩素系漂白剤の多用は避けるべきだと言えます。
カーテンのカビはハイターのつけおきで効果的に洗う

白物カーテンに限定すれば、キッチンハイターを使ったつけおきは強力かつ効率的な方法です。手順としては、まずバケツや洗面台に5リットルの水を入れ、キャップ約1.2杯分(約25ml)のキッチンハイターを加えて希釈します。この濃度はメーカー公式の使用目安に沿ったものです。
その後、カーテンを完全に浸して30分以内を目安に放置し、つけおき後は必ず大量の水ですすぎます。すすぎが不十分だと、繊維に塩素成分が残留し、黄変や再度の劣化を招く可能性があるため注意が必要です。
仕上げは、洗濯ネットに入れて弱水流コースで洗い、30秒から1分程度の短時間脱水を行います。そのままカーテンレールに吊るして乾燥させることで、シワを防ぎつつ自然乾燥が可能です。直射日光は繊維の劣化を促すため、陰干しを推奨します。
安全性の観点では、塩素系漂白剤は酸性洗浄剤と混ざると有毒ガスを発生させるため、絶対に同時使用を避けなければなりません。また、使用中は必ず換気を行い、ゴム手袋を着用して手肌の保護を徹底することが大切です。この手順を守れば、塩素系漂白剤の強力な効果を生かしつつ、生地と安全の双方を守ることができます。
カーテンのカビ取りにカビキラーは使える?
カビキラーなど浴室用のカビ取り剤は、塩素系漂白剤をベースとした即効性の高い製品です。黒カビに対しては非常に強力ですが、家庭用品品質表示法に基づく分類では「衣類用途」を対象としていないため、カーテンに使用することは基本的に推奨されていません(出典:消費者庁)。
白物レースや無地のカーテンであれば、一時的に黒カビの色素を薄くする効果が見込めます。しかし、スプレータイプであるため飛散しやすく、床材や金属フックに付着すると腐食や変色のリスクがあります。また、色柄物のカーテンに使用すると脱色が起きやすいため、実用的ではありません。
もし使用する場合は、以下の条件を必ず守る必要があります。
- ・対象は白物カーテンのみとする
- ・換気と防護具(ゴム手袋、マスク)を徹底する
- ・対象箇所をスポット的に処理し、5〜10分以内ですすぐ
このように、カビキラーは「緊急時のスポット対応」として一部で活用できるものの、広範囲やデリケートな素材には不向きです。日常的に用いるのではなく、どうしても取れない局所的な黒カビに限定して検討するのが現実的です。

カーテンのカビ取りにキッチンハイターと他の方法
- カーテンの黒カビがとれない場合の対処方法
- 簡単なレースカーテンのカビ取り方法
- レースカーテンのカビがひどいときの対処
- 家事えもん流カーテンのカビ取りテクニック
- カーテンのカビ取りにキッチン泡ハイターを使う際の注意点
- カーテンのカビ取りにキッチンハイターを使用するポイントを総括
カーテンの黒カビがとれない場合の対処方法

黒カビが落ちないと感じるケースでは、繊維の奥深くまで菌糸が入り込み、色素沈着を伴っていることが多いです。そのため、洗剤や漂白剤を一度使っただけでは十分に除去できない場合があります。一般的に推奨される流れは、まず酸素系漂白剤による再つけおきです。酸素系漂白剤は発泡作用でカビを浮かせるため、繰り返し処理することで汚れが薄くなる可能性があります。
白物カーテンであれば、塩素系漂白剤を短時間だけ追加使用することで、頑固な色素汚れにアプローチできます。ただし、繊維へのダメージも同時に蓄積していくため、1回あたりの処理時間は30分以内に抑えることが推奨されています。また、すすぎを多めに行うことで、残留成分が再汚染や生地劣化を引き起こすリスクを軽減できます。
それでも黒カビが取れない場合は、既に繊維が変色しているため物理的に除去が難しい段階に達していると考えられます。こうした場合、プロのカーテンクリーニング業者に依頼するか、思い切って買い替えを検討するのが現実的です。カーテンの平均的な寿命は約5年とされるため(出典:日本インテリア協会)、使用年数も判断の目安にすると良いでしょう。
簡単なレースカーテンのカビ取り方法
レースカーテンのカビ取りを手軽に行うには、酸素系漂白剤を用いたぬるま湯つけおきが基本です。方法としては、30〜40℃のぬるま湯に規定量の酸素系漂白剤を溶かし、カーテンを30分程度浸けるだけで効果が期待できます。この工程で軽度の黒ずみや菌の繁殖は大幅に抑えられます。
カビが濃い部分がある場合には、つけおきの最中にゴム手袋をした手で軽く押し洗いを行います。強く擦ると繊維が傷むため、優しく扱うことが重要です。その後、ネットに入れて洗濯機で弱水流コースを選択し、短時間脱水で仕上げます。脱水後はすぐにカーテンレールに吊るし、自然乾燥させるのが型崩れ防止に役立ちます。
また、乾燥機の使用は繊維の縮みや変形を招くため避けるべきです。風通しの良い場所で陰干しすることで、繊維の負担を最小限に抑えられます。これらの工程は必要な道具も少なく、初めて試す方にとっても失敗が少ない実用的な方法だと言えます。
レースカーテンのカビがひどいときの対処

レースカーテンにカビが広範囲に広がっている場合は、通常のつけおきだけでは対応しきれません。このようなケースでは、まず部分的に塩素系漂白剤を希釈して短時間処理し、続いて全体を酸素系漂白剤でつけおきする方法が考えられます。塩素系漂白剤は即効性があるため、特にひどい黒ずみ部分に効果的です。ただし、レース素材は非常にデリケートなため、長時間の使用は避け、必ず短時間で処理します。
また、経年劣化しているカーテンは繊維が弱っているため、強い漂白剤を一度に使うと破損の危険性があります。そのため、時間を分けて複数回にわたって優しく処理する「分割洗浄」の方が安全で効果的です。どうしても落とせない場合や、水洗い不可表示がある場合は、無理をせず専門のクリーニング業者に依頼することが推奨されます。
特に装飾糸が使われている高級レースや、長年使用している薄い素材は、素人の処理で簡単に破損する可能性があるため、専門的なアプローチが望ましいです。ひどい汚れのケースほど「焦らず少しずつ対応する」という考え方が、結果的にレースを守りつつ清潔さを取り戻す鍵になります。
家事えもん流カーテンのカビ取りテクニック
テレビ番組などで紹介された家事えもん流のカビ取り方法は、家庭でも比較的簡単に応用できるのが特徴です。代表的なポイントは二つあります。
一つ目は、カビの部分に直接漂白剤を塗布する際に、裏側に乾いたタオルを当てる方法です。これにより、漂白剤で浮いたカビの色素をタオル側に移し、繊維内部への広がりを抑えられます。スポンジや歯ブラシに漂白剤を含ませ、叩くように処理するのが効果的とされています。この手法は特に黒カビが集中している部分に適しており、無駄に全体を漂白せずに済むのが利点です。
二つ目は、カーテンを外さずに洗濯できる工夫です。フックをつけたままカーテンを折りたたみ、上部をゴムで束ねて簡易的にネット状にして洗濯機に入れる方法です。このやり方なら取り外しの手間が省け、フックの破損も抑えられます。弱水流コースを選べば繊維への負担も減らせます。
これらの工夫は、時短と生地保護の両面でメリットがあり、実践的なテクニックとして広く知られるようになっています。日常の掃除の延長として取り入れやすい点も魅力です。
カーテンのカビ取りにキッチン泡ハイターを使う際の注意点
キッチン泡ハイターは泡が垂直面に留まりやすく、ピンポイントで黒カビが出た部分に適しています。液体タイプよりも扱いやすく、狙った部分に薬剤を留めておけるため、広範囲を漂白する必要がないケースで有効です。
使い方はシンプルで、まず換気をしっかり行い、ゴム手袋やマスクを着用します。スポンジに泡を取り、黒ずみ部分に軽く押し当てるように塗布し、5〜10分ほど放置します。その後、流水でよくすすぎます。カーテンを外した上で処理する方が作業環境を整えやすく、周囲への飛散を防げます。
注意点として、キッチン泡ハイターは強アルカリ性であるため、金属フックや床材に付着すると劣化や変色の恐れがあります。また、色柄物への使用は脱色のリスクが高いため、白いレースカーテンを対象に限定するのが望ましいです。必ず目立たない部分でテストを行い、短時間で完了させることが推奨されています。
泡タイプの特性を活かせば、部分的な処理において迅速かつ効率的にカビを除去できますが、誤った使い方をすれば生地や周囲を傷める可能性があるため、細心の注意が必要です。
カーテンのカビ取りにキッチンハイターを使用するポイントを総括
以下はこの記事のまとめです。
- 白いカーテンやレースはキッチンハイターを短時間で使用する
- 色柄物は酸素系漂白剤を使いぬるま湯でつけおきする
- 漂白は30分以内を目安にして十分にすすぐ
- 脱水は短時間に抑えてレールに吊るし自然乾燥する
- 塩素系漂白剤は酸性製品と混ぜずに換気を徹底する
- レース生地は薬剤に弱いため酸素系を基本とする
- 高濃度の塩素系は繊維の劣化や黄変の原因になる
- 黒カビが落ちないときは段階的な方法で再挑戦する
- 広範囲の汚れや劣化が進んだ場合はクリーニングや買い替えを検討する
- 家事えもんの裏当てテクニックで色素の広がりを防ぐ
- キッチン泡ハイターは部分的な黒カビ対策に効果的である
- 再発防止には結露対策と定期的な換気が不可欠である
- 漂白前には必ず洗濯表示と色落ちテストを確認する
- カーテンの寿命はおよそ5年が目安とされている
- カーテンのカビ取りは安全を第一に手順を守って行う
