手軽で衛生的に見える流せるトイレブラシですが、利用をやめたという声も少なくありません。
流せるトイレブラシをやめた人々の背景には、コストパフォーマンスや実際の使い勝手に関する様々な理由が存在します。例えば、使い捨てはもったいないと感じるコスト面でのデメリットや、掃除後に残る本体が汚いという衛生面の懸念、さらにはトイレが詰まるリスクなどが挙げられます。
また一部で販売終了では?という噂が流れたことで、なぜだろうと代替品を探し始めた方もいるでしょう。
この記事では、流せるトイレブラシの具体的なデメリットから、トイレ掃除のタブー行為までを解説します。さらに、ニトリや無印良品のアイテムを使った賢い代用術、100均グッズで簡単に試せるアイデア、ブラシを半分に切って使えば節約につながるのかといった情報まで、幅広くご紹介します。
- 流せるトイレブラシをやめる具体的な理由
- コストを抑えるための代用品と節約術
- トイレが詰まる原因と正しい対処法
- 知っておくべきトイレ掃除の注意点
流せるトイレブラシをやめた人の主な理由
- 流せるトイレブラシのデメリットとは?
- 本体が汚い?衛生面での懸念点
- 使い捨てはもったいない?コストの問題
- トイレが詰まる原因と対処法
- 販売終了はなぜ?と噂される背景
流せるトイレブラシのデメリットとは?

流せるトイレブラシは、手軽さと衛生面が魅力で人気の掃除アイテムですが、一方でいくつかのデメリットが存在します。これらが理由で、使用をやめる決断をする人も少なくありません。
まず、コストパフォーマンスの問題が挙げられます。使い捨てであるため、継続的に替えブラシを購入する必要があり、従来の液体洗剤とブラシを繰り返し使うスタイルに比べて、ランニングコストが高くなる傾向にあります。日々の掃除で頻繁に使う家庭にとっては、この費用が負担になることがあります。
次に、掃除能力への不満もデメリットの一つです。ブラシ部分は水に溶けやすい素材で作られているため、掃除中にふやけてしまい、頑固な汚れに対してゴシゴシと力を入れて磨くのには向いていません。こびりついた尿石や水垢をしっかりと落としたい場合には、物足りなさを感じることがあります。
さらに、トイレ詰まりのリスクも無視できません。製品は水に溶けるように設計されていますが、一度に複数個を流したり、節水型のトイレなど水流が弱い環境で使用したりすると、完全に溶けきらずに排水管の詰まりを引き起こす可能性があります。
最後に、衛生面での懸念も残ります。ブラシ部分は使い捨てで清潔ですが、ハンドル(柄)部分は繰り返し使うため、掃除中に汚水がはねて付着することが避けられません。このハンドル部分の洗浄や除菌を怠ると、結局は不衛生な状態になってしまうのです。
デメリットのまとめ
コスト:継続的な購入が必要で、費用がかさむ。
洗浄力:ブラシが柔らかく、頑固な汚れには不向きな場合がある。
詰まり:使用方法やトイレの環境によっては詰まりのリスクがある。
衛生面:ハンドル部分が汚れやすく、別途手入れが必要になる。
これらのデメリットを総合的に考え、自身の掃除スタイルや価値観と合わないと感じた場合に、人々は流せるトイレブラシの使用をやめるという選択をしています。
本体が汚い?衛生面での懸念点
「ブラシは流せるから衛生的」というイメージが強い流せるトイレブラシですが、意外な落とし穴が「本体(ハンドル)」の汚れです。この点が気になり、使用をやめる大きな理由となっているケースも少なくありません。
掃除をしている際、便器内の汚水がハンドル部分に飛び散ることは避けられません。特に、便器のフチ裏などを掃除する際には、ハンドルが便器に接触してしまうこともあります。ブラシ部分は使い捨てできても、ハンドルには雑菌が付着したままになってしまうのです。
使用後にハンドルを毎回洗浄し、アルコールスプレーなどで除菌すれば清潔を保てますが、この手間が「手軽さ」という流せるトイレブラシのメリットを損なっていると感じる人もいます。結局、掃除アイテムの掃除が必要になるという矛盾が生じてしまうわけです。
「ブラシを流して終わり!」と思っていたのに、ハンドルの手入れまで必要となると、少し面倒に感じてしまいますよね。この「見えない汚れ」が、衛生意識の高い人にとっては大きなストレスになることがあります。
また、ハンドルの保管方法も問題です。専用ホルダーに立てて保管するタイプが多いですが、ホルダーの底に水が溜まり、雑菌やカビが繁殖する温床になることも考えられます。ホルダー自体の清掃も定期的に行わないと、せっかくの衛生的な掃除が台無しになってしまいます。
このように、流せるトイレブラシはブラシ部分の清潔さと引き換えに、本体ハンドルの衛生管理という新たな手間を生み出す可能性があります。この点を理解せずに使い始めると、「思っていたより衛生的ではない」「本体が汚いのが気になる」といった不満につながりやすいのです。
使い捨てはもったいない?コストの問題
流せるトイレブラシをやめる理由として、非常に多くの人が挙げるのがコストの問題です。「使い捨て」という利便性は、裏を返せば「継続的な出費」を意味します。このランニングコストが、家計を預かる人にとって「もったいない」と感じさせる大きな要因となっています。
具体的に、一般的な液体トイレ洗剤とトイレブラシを使用する場合と比較してみましょう。
掃除方法 | 初期費用 | ランニングコスト(月額目安) | 特徴 |
---|---|---|---|
流せるトイレブラシ | 本体セット:約700円~1,500円 | 替えブラシ:約600円~800円 (週2回使用/月8個消費と仮定) | 衛生的で手軽だが、消耗品の購入が続く。 |
液体洗剤+通常ブラシ | 洗剤+ブラシ:約500円~1,000円 | 洗剤詰替:約100円~200円 (洗剤が数ヶ月持つため) | コストは低いが、ブラシの衛生管理が必要。 |
上の表からも分かるように、月々のランニングコストには大きな差が生まれます。流せるトイレブラシは、月に数百円、年間で考えると数千円単位の出費につながる可能性があります。液体洗剤であれば1本で数ヶ月間使えることを考えると、この差は決して小さくありません。
特に、「少し汚れただけなのに、新しいブラシを1個使うのはもったいない」と感じる場面は多いようです。ちょこっと掃除のたびに数十円が消費されていく感覚が、積み重なって大きな負担感となるのです。
もちろん、衛生面を手軽に購入できるという価値はありますが、節約を意識している家庭にとっては、この「もったいない」という感覚が、他の掃除方法へ切り替える十分な動機となります。結果として、より経済的な代替手段を模索する流れにつながっていくのです。
トイレが詰まる原因と対処法

「トイレに流せる」という名前から安心して使用しがちですが、流せるトイレブラシが原因でトイレが詰まるトラブルは実際に発生しています。このリスクを知らずに使い続けると、予期せぬ高額な修理費用につながる可能性もあるため注意が必要です。
なぜ詰まるのか?主な原因
流せるトイレブラシが詰まる主な原因は、製品がトイレットペーパーほど簡単には水に溶けない「特殊不織布」でできている点にあります。(参照:国民生活センター)
詰まりを引き起こす状況としては、以下のようなケースが考えられます。
- 一度に複数個を流した:最も多い原因です。掃除で使ったブラシは、必ず1個ずつ流す必要があります。
- 節水型トイレでの使用:従来のトイレよりも少ない水量で流すため、ブラシが完全に分解されず、排水管の途中で留まってしまうことがあります。(参照:TOTO公式サイト)
- 排水管の汚れや劣化:元々、排水管に尿石や汚れが蓄積していると、そこにブラシが引っかかり、詰まりの引き金になることがあります。
- 掃除に時間をかけすぎた:長時間水に浸かっているとブラシが大きく膨らんでしまい、流れにくくなる場合があります。
詰まってしまった場合の対処法
もし、流せるトイレブラシを流した後に水の流れが悪くなったり、詰まってしまったりした場合は、落ち着いて以下の対処法を試してみてください。
- 時間を置いてみる:軽度の詰まりであれば、数時間から半日ほど放置することでブラシが自然に分解され、解消されることがあります。
- ぬるま湯を注ぐ:45~60℃程度のお湯を、少し高い位置からゆっくりと便器に注ぎます。これによりブラシが溶けやすくなります。
※熱湯は便器が割れる原因になるため絶対に使用しないでください。 - ラバーカップ(スッポン)を使う:水に溶けるものが原因の詰まりには、ラバーカップが有効です。便器の水が溢れないように調整し、ゆっくり押し込み、勢いよく引く作業を繰り返します。
これらの方法で解消しない場合や、状況が悪化するような場合は、無理に自分で解決しようとせず、速やかに専門の水道修理業者に相談することをおすすめします。無理な作業は、配管を傷つけるなど、さらなるトラブルの原因になりかねません。
販売終了はなぜ?と噂される背景
「最近、お店で流せるトイレブラシを見かけない」「販売終了したの?」といった声が、インターネット上やSNSで時折見受けられます。しかし、結論から言うと、主要メーカーであるジョンソン社の「スクラビングバブル 流せるトイレブラシ」は販売を終了していません。
では、なぜこのような噂が広まったのでしょうか。その背景にはいくつかの理由が複合的に関係しています。
主な理由:リニューアルによる一時的な品薄
最も大きな原因は、製品のリニューアルに伴う一時的な供給不足です。メーカーは製品の品質向上やデザイン変更のために、定期的にリニューアルを行います。この際、旧製品の生産を終了し、新製品の生産・流通に切り替える過渡期が発生します。
このタイミングで、店頭からは旧製品の在庫がなくなり、新製品の入荷が間に合わないという状況が生まれます。消費者から見ると、いつもあった商品が棚から消えているため、「販売終了したのではないか」という誤解につながりやすいのです。
その他の要因
- オンラインストアの表示:一部のオンラインショップで、リニューアル前の製品ページに「製造終了」や「取り扱い終了」と表示されたことが、噂を助長しました。
- 店舗の取り扱い方針:店舗によっては、売れ筋の替えブラシのみを大きく展開し、本体セットの陳列スペースを縮小することがあります。これにより、本体が見つけにくくなったことも一因と考えられます。
実際には、製品はリニューアルされ、パッケージデザインや成分が改良されて継続的に販売されています。もしお近くの店舗で見つからない場合は、Amazonや楽天市場などの大手オンラインショップを確認すると、安定して購入できることが多いです。販売終了の噂は誤解であり、現在も安心して手に入れることができます。
流せるトイレブラシをやめた後の代替アイデア
- 100均グッズで賢く代用する方法
- ニトリで見つける便利な掃除グッズ
- 無印良品の柄つきスポンジで代用
- ブラシ半分と無印の柄を組み合わせる技
- ブラシを切って使えば節約になるのか
- 注意!トイレ掃除のタブー行為とは
- 流せるトイレブラシをやめた後の掃除法まとめ
100均グッズで賢く代用する方法
流せるトイレブラシのコストや衛生面が気になるけれど、ブラシを使い捨てるスタイルは続けたい、という方には100円ショップのアイテムを活用した代用術が非常におすすめです。驚くほど低コストで、手軽に衛生的なトイレ掃除が実現できます。
ダイソー「トイレ用クリーナートング」が優秀
特に人気が高いのが、ダイソーで販売されている「トイレ用クリーナートング」です。これは、先端が柔らかいゴムのような素材でできており、トイレットペーパーや流せるトイレシートを挟んで使うためのアイテムです。
使い方はとても簡単です。
- ご家庭にある流せるトイレシートやトイレットペーパーを数枚重ねて折りたたみます。
- トングの先端でしっかりと挟みます。
- そのまま便器内を掃除します。先端がしなるため、フチ裏にもフィットしやすいのが特徴です。
- 掃除が終わったら、トイレに流して完了です。
この方法の最大のメリットは、圧倒的なコストパフォーマンスの良さです。専用の替えブラシを購入する必要がなく、普段使っているトイレットペーパーや安価なトイレシートで代用できるため、1回あたりの掃除コストを数円程度に抑えることが可能です。使用後のトングは、軽く水洗いしてフックにかけておけば、場所も取らず衛生的に保管できます。
セリアの「スポンジトング」も活用可能
セリアなどで販売されている、水筒などを洗うための「ハンギングステンレススポンジトング」を代用する方法もあります。使い古したキッチンスポンジやトイレシートを挟んで掃除し、掃除後は挟んだものだけを捨てるというスタイルです。
ただし、このタイプは先端がステンレス製のため、力を入れすぎると便器のコーティングを傷つけてしまう可能性があります。使用する際は、柔らかいスポンジを厚めに挟むなど、便器に直接金属が当たらないように注意が必要です。
いずれの方法も、初期投資がわずか110円(税込)で始められる手軽さが魅力です。流せるトイレブラシの使用感は好きだけどコストが…と悩んでいる方は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
ニトリで見つける便利な掃除グッズ
「お、ねだん以上。」のキャッチフレーズでおなじみのニトリでも、トイレ掃除を快適にするための便利なアイテムが見つかります。流せるトイレブラシをやめた後の選択肢として、ニトリのオリジナル商品やセレクト商品を検討するのも良い方法です。
ニトリでは、定番の「スクラビングバブル 流せるトイレブラシ」本体や替えブラシも取り扱っていますが、ここでは代替品として注目したいアイテムをいくつかご紹介します。
流せるポイっとクリーナー
ニトリのオリジナル商品として「流せるポイっとクリーナー」があります。これは流せるトイレブラシと同様のコンセプトで、使い捨てのブラシをハンドルに取り付けて使用し、掃除後はトイレに流せるというものです。純正品に比べてリーズナブルな価格設定が魅力で、コストを少しでも抑えたい方におすすめです。
STICK抗菌トイレクリーナー(ホワイト)
こちらは、トイレシートやトイレットペーパーを挟んで使用するタイプのクリーナーです。100均のトングと同様のコンセプトですが、よりデザイン性と機能性にこだわっているのが特徴です。シンプルなホワイトのデザインは、どんなトイレにも馴染みやすく、生活感が出にくいのが嬉しいポイント。専用ケース付きで、衛生的に収納できる点も優れています。
ニトリのアイテムは、シンプルで清潔感のあるデザインが多いのが良いですよね。お部屋のインテリアにこだわるように、トイレ空間もスッキリさせたいというニーズに応えてくれます。
これらのアイテムは、全国のニトリ店舗や公式通販サイト「ニトリネット」で購入可能です。価格や機能、デザインを比較検討し、ご自身のライフスタイルに合った掃除グッズを見つけてみてください。ニトリならではのコストパフォーマンスの良さで、満足のいく代替品が見つかるかもしれません。
無印良品の柄つきスポンジで代用
SNSやインテリア好きの間で定番となっているのが、無印良品の「柄つきスポンジ」を流せるトイレブラシのハンドルとして代用する方法です。本来は水筒やグラスを洗うためのキッチン用品ですが、その洗練されたデザインと機能性がトイレ掃除に応用されています。(参照:無印良品公式サイト)
なぜ無印良品の「柄つきスポンジ」が選ばれるのか?
この代用術が支持される理由は、主に以下の3点です。
- シンプルなデザイン:フレームがステンレス製で非常にシンプル。トイレに置いても生活感が出にくく、スタイリッシュな空間を演出できます。純正ハンドルの青と白のデザインが気になる、という方に特に人気です。
- 衛生的な構造:フレームだけのシンプルな構造なので、使用後にサッと洗って乾かしやすく、衛生的に保ちやすいというメリットがあります。
- 確かなホールド力:先端のフレームでスポンジを挟み、リングで固定する仕組みが、流せるトイレブラシの替えブラシをしっかりと掴んでくれます。掃除中にブラシが外れてしまうストレスが少ないと評判です。
使い方と注意点
使い方は簡単で、本来スポンジを挟む部分に「スクラビングバブル 流せるトイレブラシ」の替えブラシを挟み、金属のリングを下げて固定するだけです。
ただし、この方法はメーカーが推奨する使い方ではないため、いくつか注意点があります。
フチ裏の掃除:ハンドルのカーブが純正品とは異なるため、便器のフチ裏の奥まった部分を掃除する際に、少し角度を工夫する必要があります。人によっては、純正品の方が使いやすいと感じる場合もあります。
自己責任での利用:あくまでも用途外の使用となるため、万が一破損などがあっても保証の対象外となります。
ちなみに、無印良品には「トイレブラシ」という専用商品もあります。こちらはケース付きでシンプルなデザインが特徴ですが、使い捨てタイプではありません。衛生面を重視してブラシ自体を使い捨てにしたい場合は、やはり「柄つきスポンジ」の代用が有効な選択肢となります。
デザイン性を最優先し、トイレ空間の美観を損ねたくないという方にとって、無印良品の柄つきスポンジは非常に魅力的な代替品と言えるでしょう。

ブラシ半分と無印の柄を組み合わせる技

流せるトイレブラシのコスト問題を解決しつつ、無印良品の柄つきスポンジでデザイン性も確保したい。そんな欲張りな願いを叶えるのが、「ブラシを半分にカットして使う」という節約術です。この方法を実践すれば、1回あたりのコストをさらに半減させることができます。
ブラシを半分にする方法と注意点
替えブラシを無駄なく半分にするには、ちょっとしたコツがあります。
必ず「縦」にカットする
流せるトイレブラシは複数の層が重なってできています。これをハサミで「横」に切ってしまうと、層がバラバラになってしまい、うまく使えません。必ず、青い部分と白い部分を分けるように「縦」方向に手で割くか、ハサミで切るようにしてください。
手で割くのが最も簡単で、道具も不要なためおすすめです。半分にすることでサイズは小さくなりますが、無印良品の柄つきスポンジの先端には問題なく挟むことができます。
この組み合わせのメリット
- 究極のコスト削減:替えブラシ1個あたりの単価が半分になります。例えば、24個入りの替えブラシなら、48回分の掃除ができる計算になり、大幅な節約につながります。
- デザイン性はそのまま:無印良品の柄つきスポンジを使うことで、トイレ空間のスタイリッシュな雰囲気は維持できます。
- ちょこっと掃除に最適:「全体をしっかり掃除するほどではないけど、少し汚れが気になる」という場面で、半分のサイズのブラシは罪悪感なく使えます。
この方法は、まさに「いいとこ取り」のアイデアですね!コストを気にして掃除の頻度が落ちてしまうくらいなら、この方法で気軽に使えるようにする方が、結果的にトイレをきれいに保てるかもしれません。
ただし、ブラシが小さくなる分、一度に掃除できる面積は狭くなりますし、含まれる洗剤の量も半分になります。広範囲の汚れや頑固な汚れに対応するには、やはり通常サイズのブラシが必要です。日々の軽い掃除は半分サイズ、週末のしっかり掃除は通常サイズ、というように使い分けるのが賢い方法と言えるでしょう。
ブラシを切って使えば節約になるのか

結論から言うと、流せるトイレブラシを半分に切って使う方法は、明確な節約につながります。替えブラシの購入頻度を単純に半分にできるため、ランニングコストを大幅に削減できる非常に有効な手段です。
例えば、1個あたり約30円の替えブラシを使用している場合、半分にすれば1回あたりのコストは約15円になります。これを週に2回行うとすると、1ヶ月(8回)で120円、年間では1,440円もの節約になる計算です。掃除の頻度が高い家庭ほど、この節約効果は大きくなります。
節約術を実践する上での注意点
ただし、この節約術にはメリットだけでなく、いくつか注意すべき点も存在します。コスト面だけを見て安易に導入するのではなく、以下のデメリットも理解した上で判断することが大切です。
洗剤量と洗浄力の低下
ブラシを半分にすると、当然ながらそれに含まれている濃縮洗剤の量も半分になります。そのため、通常サイズのブラシと同じような洗浄効果は期待できない可能性があります。軽い汚れであれば問題ありませんが、汚れが溜まっている場合や、除菌・防汚効果をしっかりと得たい場合には力不足を感じるかもしれません。
掃除の頻度を上げる必要性
洗剤量が少ないことを補うためには、掃除の頻度をこれまでより高くする必要があります。汚れがこびりつく前に、こまめに掃除する習慣が求められます。もし掃除の頻度が変わらないのであれば、徐々に汚れが蓄積し、結果的により強力な洗剤や手間のかかる掃除が必要になってしまう本末転倒な事態も考えられます。
この方法は、「もったいない」という心理的なハードルを下げ、こまめな掃除を促進するという点では非常に優れています。しかし、あくまでも「軽い汚れを維持するための掃除」と割り切り、定期的に通常サイズのブラシや他の洗剤を使った念入りな掃除と組み合わせることが、トイレを清潔に保つための鍵となるでしょう。
注意!トイレ掃除のタブー行為とは
トイレをきれいにしたいという気持ちが、かえって便器や設備を傷つけたり、場合によっては健康を害する危険な事態を引き起こしたりすることがあります。流せるトイレブラシをやめて、さまざまな洗剤や道具を試す際には、これから紹介するトイレ掃除のタブー行為を絶対に避けるようにしてください。
【最も危険】「混ぜるな危険」は絶対に守る
酸性洗剤(サンポール、クエン酸など)と塩素系洗剤(ハイター、ドメストなど)を混ぜる(または、すぐに続けて使用する)と、有毒な塩素ガスが発生します。(参照:厚生労働省 化学物質安全情報)
これは命に関わる非常に危険な行為です。洗剤を使用する前には、必ず製品の表示を確認し、異なる種類の洗剤を同時に使用しないように徹底してください。
便器のコーティングを傷つける行為
近年のトイレの便器表面には、汚れが付きにくいように特殊なコーティングが施されていることがほとんどです。以下の道具を使用すると、このコーティングが剥がれたり傷ついたりして、かえって汚れが付きやすく、落ちにくい状態になってしまいます。
- 硬いブラシ、たわし
- 研磨剤入りのクレンザーやスポンジ
- メラミンスポンジ(製品によっては使用不可の場合があるため要確認)
(参照:LIXIL公式サイト)
掃除には、トイレ用の柔らかいブラシやスポンジ、シートを使用するのが原則です。
故障の原因となる行為
温水洗浄便座(ウォシュレットなど)は電化製品です。取り扱いを間違えると、故障や感電の原因となります。
- 電装部分や操作パネルに直接水や洗剤をかける:ショートや故障の直接的な原因になります。掃除する際は、固く絞った布に洗剤を含ませて拭くようにしましょう。
- ノズルを無理に引っ張ったり、硬いブラシでこすったりする:ノズルは精密な部品です。製品の取扱説明書に従い、専用の掃除機能を使うか、柔らかい布で優しく拭き取ってください。
これらのタブー行為を避け、正しい知識を持って掃除を行うことが、トイレを長く清潔に保つための最も重要なポイントです。
流せるトイレブラシをやめた後の掃除法まとめ
この記事では、流せるトイレブラシをやめる理由から、さまざまな代替案、そして安全な掃除方法までを解説しました。最後に、記事の要点をまとめます。
- 流せるトイレブラシをやめる主な理由はコスト、洗浄力、詰まり、衛生面の懸念
- 本体ハンドルは汚水の飛び散りで汚れやすく、別途手入れが必要になる
- 使い捨てのためランニングコストが高く「もったいない」と感じる人が多い
- 節水型トイレなどでは詰まりのリスクがあり、流す際は1個ずつが原則
- 販売終了の噂は誤解で、リニューアルによる一時的な品薄が主な原因
- 100均の「トイレ用クリーナートング」は低コストで代用できる人気アイテム
- ニトリにはデザイン性の高いクリーナーやオリジナル商品も存在する
- 無印良品の「柄つきスポンジ」はデザインを重視する人におすすめの代用品
- ブラシを縦に半分に切って使うと、1回あたりのコストをさらに削減できる
- ブラシを半分で使う際は、洗剤量が減るため掃除頻度を上げる必要がある
- 最も危険なタブー行為は酸性洗剤と塩素系洗剤の混合
- 硬いブラシや研磨剤は便器のコーティングを傷つけるため使用を避ける
- 温水洗浄便座は電化製品であり、水や洗剤の直接噴霧は故障の原因となる
- 自分に合った掃除方法を見つけることが、ストレスなく清潔を保つ秘訣
- コスト、衛生、デザイン、手間のバランスを考えて最適な選択を
