カビの生えた服を洗濯してしまった時の正しい対処法を解説

うっかりカビの生えた服を他の衣類と一緒に洗濯してしまい、どうしたらいいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

この記事ではカビは洗濯でうつる？という疑問への答えや、カビが生えてた服の洗濯方法・服のカビは洗って落ちる？といった内容を解説します。

またカビの生えた服はどうしたらいい？と迷ったときの判断基準や、カビが生えた服を着ることで起こる健康被害にも触れていきます。

衣類を清潔に保つためには、適切な対処と予防が欠かせません。場合によってはカビの生えた服は捨てるという選択も必要になります。

クローゼットの服がカビだらけにならないための収納術や、今後のトラブルを防ぐためにも、参考にしてみてください。

カビの生えた服を洗濯してしまった時の対処法

カビは洗濯でうつる？家庭での注意点

カビが生えた衣類を他の衣類と一緒に洗濯すると、カビの胞子が洗濯機内に広がり、健康な衣類にもカビが移ってしまう可能性があります。洗濯機の中は湿度と温度が高く、また洗剤の泡などに混じって胞子が移動しやすい環境です。そのため、カビが発生している衣類は、他のものと分けて単独で洗うことが重要です。

また、洗濯後の洗濯機も清掃が必要です。カビが付着したまま洗濯機を使い続けると、洗濯槽の内側に胞子が残り、次回以降の洗濯時に再び衣類へ付着する恐れがあります。洗濯後は塩素系または酸素系漂白剤を使って洗濯槽クリーナーで洗浄し、しっかりと内部を乾燥させましょう。特に梅雨や秋など湿気が多い時期には、より頻繁な洗濯槽の手入れが求められます。

カビが生えた服の洗濯方法を解説

カビが確認できる衣類を洗濯する際には、通常の洗い方では不十分な場合があります。まず、衣類の洗濯表示を確認し、その素材がどの程度の温度や薬剤に耐えられるかを把握してください。特にウールやシルクなどのデリケートな素材は熱や漂白剤に弱いため、対応を間違えると生地を傷めることになります。

一般的に有効なのは、酸素系漂白剤を使用したつけ置き洗いです。40〜50℃のお湯に酸素系漂白剤を適量溶かし、衣類を30分〜1時間ほど浸けておきます。この処置で表面だけでなく繊維の内部に入り込んだカビの菌糸にも作用します。その後、洗濯機で通常の洗濯を行い、しっかりと乾燥させてください。乾燥不足は再発の原因になるため、風通しの良い場所か乾燥機で完全に乾かす必要があります。

服のカビは洗って落ちる？効果的な手順

カビの種類や発生状況によって、洗濯で落ちるかどうかが変わります。白カビや赤カビは比較的落ちやすく、つけ置き洗いと通常洗濯で十分に除去できることが多いです。しかし、黒カビは繊維の奥深くまで菌糸を張ってしまうため、表面的には落ちているように見えても完全には除去できていない場合があります。

このようなカビを落とすには、酸素系漂白剤の使用が効果的です。粉末タイプの酸素系漂白剤を40〜50℃のお湯に溶かし、衣類を1時間ほど浸け置きしてください。その際、色落ちのリスクを避けるため、必ず目立たない部分でテストを行いましょう。浸け置き後は通常通り洗濯機で洗い、天日干しまたは乾燥機で完全に乾かすことが重要です。これにより、カビの再発を防ぎやすくなります。

カビの生えた服はどうしたらいい？選択肢を紹介

カビが生えてしまった衣類に対しては、状態に応じて適切な対処法を選ぶ必要があります。軽度で表面的な白カビであれば、自宅でのつけ置き洗いと通常の洗濯で対処が可能です。しかし、黒カビや繊維の奥にまで達したカビの場合、自宅での処理では不十分なことが多く、クリーニング店に依頼する方が安全です。

また、衣類の素材や使用頻度によっては、無理にカビを落とそうとせず、廃棄を検討するのもひとつの選択肢です。高価な衣類や思い入れのある品は、シミ抜きやカビ取りの専門技術を持つクリーニング店に相談してみましょう。状態が悪化する前に対応することで、被害を最小限に抑えることができます。

カビ生えた服を着るとどうなる？健康被害の可能性

カビの生えた衣類を着ると、見た目の問題だけでなく健康面でもリスクがあります。カビの胞子は空気中に飛散しやすく、呼吸器に入ることでアレルギー症状や喘息、皮膚炎を引き起こすことがあります。特に肌に直接触れる下着やシャツなどにカビが生えていた場合、皮膚への影響は深刻です。

また、免疫力が低下している人や高齢者、子どもは、カビの影響を受けやすいため注意が必要です。衣類にカビを見つけた場合には、たとえ見た目で落ちていたとしても、念入りな洗浄やクリーニングを行い、菌の残存を防ぐ措置を取るようにしましょう。健康を守るためには、衣類の管理が重要であることを理解する必要があります。

カビの生えた服は捨てるべき？判断の目安

カビが生えた衣類を捨てるべきかどうかは、カビの種類や広がり、衣類の素材、思い入れの有無によって変わります。軽度の白カビであれば自宅での洗濯で十分落とせる場合が多いですが、広範囲に黒カビが発生している場合は、処理しても着用に不安が残ることがあります。

また、洗濯しても臭いが残る場合や、素材が変色・変質しているようなら、無理に着続けるよりも処分する方が安心です。健康リスクや衣類の衛生を考慮し、再利用が困難だと判断した時点で潔く処分することも選択肢に入れておきましょう。特に下着や寝具など、清潔さが求められる衣類は慎重な判断が必要です。

カビの生えた服 洗濯してしまった後の再発防止策

クローゼットの服がカビだらけになる原因

クローゼット内で服がカビだらけになる主な原因は、湿気の滞留と通気性の悪さです。日本の住宅では、特に梅雨や秋の長雨の時期に湿度が高くなり、クローゼット内も例外ではありません。閉め切った空間で空気がこもることで、衣類の湿気が逃げにくくなり、カビの繁殖に適した環境が整ってしまうのです。

また、長期間使用しない衣類をそのまま保管することもリスクを高めます。汗や皮脂が残ったまま収納された服は、カビにとって格好の栄養源となるため、こまめな洗濯と換気が重要です。防湿剤や除湿器を活用し、定期的にクローゼットの扉を開けて空気の入れ替えを行うことが、カビの予防につながります。

カビの生えた服をクリーニングに出す判断基準

衣類のカビが自宅で落とせない場合は、クリーニング店の利用が有効です。ただし、すべてのクリーニング店がカビ取りに対応しているわけではないため、事前に確認することが必要です。特に「特殊クリーニング」や「シミ抜き」などのオプションを提供している店舗は、より高い効果が期待できます。

判断基準としては、カビの広がりが大きい場合や、繊維の奥まで黒カビが入り込んでいるようなケース、または高級素材で家庭での処理が不安な場合などが挙げられます。仕上がりの品質や保管後の再発防止まで考えると、専門業者に任せることで安心感を得ることができます。

洗濯機がカビの原因になることもある？

意外に見落とされがちなのが、洗濯機自体の清掃状態です。洗濯槽の内側には水分や洗剤カス、皮脂汚れが溜まりやすく、それらがカビの栄養源になることがあります。洗濯中のぬるま湯や湿気が加わることで、洗濯機の内部もカビにとって理想的な環境となります。

特にドラム式洗濯機は密閉性が高く乾きにくいため、カビの発生リスクが上がります。月に1度は洗濯槽クリーナーを使用して洗浄し、使用後は扉を開けて内部を乾燥させることが大切です。こうした定期的な手入れによって、衣類へのカビの再付着を防ぐことが可能になります。

カビ予防に有効な収納と洗濯習慣

カビの再発を防ぐには、収納環境と洗濯習慣の見直しが欠かせません。まず、収納時には完全に乾いた状態の衣類をしまうことが大前提です。わずかな湿気が残っているだけでも、長期間の保管中にカビが発生する可能性があります。

また、定期的に衣類を取り出して風を通したり、防湿剤を交換したりすることも有効です。衣類同士を詰め込みすぎず、間隔を空けて収納することで通気性が高まり、カビの繁殖を抑えられます。洗濯時にはしっかり脱水を行い、干す際には直射日光や風通しの良い場所を選び、完全に乾燥させましょう。

クリーニング後の衣類保管の注意点

クリーニングから戻った衣類をそのままビニールカバーに入れて保管するのは避けたほうが良いです。ビニールは通気性が悪く、内部に湿気がこもるとカビの温床になります。持ち帰ったらすぐにビニールを外し、風通しの良い場所でしばらく陰干しするのが望ましいです。

また、保管場所の湿度にも注意が必要です。クローゼットや収納ケースの中に除湿剤や防虫剤を入れることで、カビや虫害の予防になります。クリーニング済みだからといって油断せず、定期的に確認し、湿度管理や換気を行うことで、清潔な状態を長く保つことができます。

カビの生えた服を洗濯してしまったときのポイントを総括

以下はこの記事のまとめです。